2015年8月24日月曜日

早朝のバイヨン 〜シェムリアップ〜

アンコールワットの朝日を見学したあと、朝食をとる時間も惜しんでバイヨンへ向かいました。時間にして6時半くらいだったでしょうか。さすがにこの時間に観光する人はほとんどおらず、とても静かに観賞することができました。今回、個人的に見たかったのはアプサラですが、そのことについては、また別の記事に書くことにします。

いつもの通り東側の正面入口から入ろうと思ったのですが、なんと修復工事中で入ることができず、南側へぐるりと回ることになってしまいました。そういえば何かの記事で、バイヨンの入り口の両側にある経堂を修復していると書かれていたのを思い出しました。大きなクレーンもあり、相当大々的に取り組んでいるようです。それでも、バイヨンで有名なレリーフはしっかり見学ができるようになっていました。

すでに何度も見たことのあるレリーフだったので、さらりと見てから最上階に上っていきました。頭上にはすでに真っ青な空が広がり、その青空にあのクメールの微笑みをたたえた大きな顔があちこちに見られます。こちらも二つとして同じ顔はありません。それぞれが異なる顔をしていますので、ここでも自分好みの顔を探すのも楽しいかもしれません。部分的に崩れてしまっている顔もたくさんありますし、昔に比べると、顔の輪郭がわかりにくくなってきているとも聞いたことがあります。1000年もの年月が流れていることを考えれば仕方がないことなのかもしれません。自然による崩壊だけでなく、人為的な崩壊が行われていたことも事実ですが。


青空に映えるバイヨン
バイヨンにて
二つの顔が重なっています
それにしても本当に静かです。もちろん誰もいないわけではありませんが、午前中の見学時間もなると、人でごった返すこともしばしばだったので、この静かに見学できる贅沢を久しぶりに味わいました。周りの人を気にせず、同じ場所にしばし立ち続けることができるのも嬉しいことです。好きな顔、好きなレリーフは、時間を気にせず眺めていたいのです。アプサラ以外のお気に入りといえば、ガルーダです。ガルーダは半分が人間、半分が鳥という空想上の生き物で、日本の仏教の中でも迦楼羅として取り入れられています。

頭と下半身が鳥なのですが、なぜか可愛らしく見えてしまうのです。ガルーダはよく奇数の頭を持つ蛇、ナーガと戦っている様子がレリーフに用いられているのですが、その姿がまた可愛いのです。可愛い、というと語弊があるかもしれませんが、個人的にとても好きなレリーフの一つです。

日向にいると、南国の強い日差しが容赦なく照りつけてきて、じりじりと肌を焼いていくのがわかります。それでも日陰に入ると意外に過ごしやすいので助かります。最上階をぐるりと一周し、上ってきた階段とは別の階段を降りて、他のレリーフも見てまわります。大人の両手、頭の上で子どもが踊っているようなシーンはサーカスであろうと言われ、大きな体格をした二人が向き合って今にも組合そうなシーンは相撲だと言われています。バイヨンが建設された時代から、人々の娯楽としてサーカスや相撲のようなものがあったというのは驚きです。それだけ人々の暮らしが豊かだったということも言えるのかもしれません。


相撲の場面
サーカスの場面
全体像

西側で待っていてくれたNくんと合流し、私にとっては少し遅めの朝食を取りにいくことにしました。時間にして7時半頃です。午前中は人でごった返し、車が通過するのも大変な南大門も今はまだ数人の観光客がいるだけで、とても静かでした。

朝食はシェムリアップの街中まで戻ってきてから、Ly Ly Restaurant という以前にも訪れたことのあるところに行きました。もちろん頼んだのはバーイ・サイッ・チュルークです。ここのバーイ・サイッ・チュルークも美味しいのです。唯一残念なのは、私が好きなカンボジアの酢漬けが辛くて食べられない、ということくらいです。一緒にカンボジアのアイスコーヒーも頼みます。甘いのですが、これがまた美味しいのです。そして二人で5ドルです。

このあとはホテルで少しゆっくりすることにして、再度の出発は午後3時にしました。私よりも朝が早かったであろうNくんにも、ゆっくり休んでね、と声をかけて一旦別れました。私もこのあと2時間ほど寝てしまいました。午後は、久しぶりのロリュオス遺跡群を見学しに行きます。


ただただ美味しいバーイ・サイッ・チュルーク

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