2015年3月30日月曜日

湯田温泉 ~山口県~

 山口県の瑠璃光寺の国宝五重塔を見に行こうと決めたものの、日帰りはもちろん厳しいので一泊することに。いろいろなサイトで適当なホテルはないものかと探していたときに、瑠璃光寺は湯田温泉の近くにあることがわかった。温泉も悪くないな、と思いすぐに湯田温泉の温泉付きビジネスホテルに予約を入れた。

足湯の近くに立つキツネの親子
酒屋さんの前に立つ招き猫ならぬ招きキツネ

自転車屋さんの前の招きキツネ
  どうやらこの湯田温泉は白狐に由来があるらしく、キツネ好きとしては親近感も勝手にわいてくる。マンホールの蓋にその由来の物語の場面が描かれていたり、商店街の店先にはキツネの石像が立っていたり、数か所ある足湯にもキツネの石像が立っている。ただ、観光地としてはそれほど華やかな感じではない。季節的な部分もあるのかもしれないが、そんなににぎわっている感じもしない。

あるとき白狐が池に浸かっているのを見た和尚さん
その池に手を入れてみると温かい
これは、と思い掘ってみるとなんと温泉が吹き、黄金の観音様が現れたとか
数日前にオープンしたばかりという足湯に浸かりながら、幸田露伴の「五重塔」をもう一度読んでいた。無料ということもあり、年配客から小さな子供連れの家族まで出たり入ったりしていたのであまり落ち着かなかったけれど、足湯はやっぱり気持ちがいい。

 白狐に縁があるとのことで、キツネグッズがたくさんあるのでは、と期待したのだけれど、あったのはタオルのみ。可愛いので買ってしまったが1枚100円という安さ。せっかくのキツネ町なのだからもう少し推してもいいのにな、と思うのだが・・・。

もう一度訪れるか、と問われるとちょっと躊躇してしまう湯田温泉。温泉は悪くないし、瓦そばという山口県の郷土料理(湯田温泉のものではないらしい・・・)も美味しかったけれど、何度も通いたいな、と思うほどのインパクトはなかったのが残念。瓦そばはもう一度食べてみたいけれど、ただそれを食べるために山口県に行くのもどうなのだろうか。む~ん・・・。

2015年3月25日水曜日

瑠璃光寺 五重塔 ~山口県 湯田温泉~

とにかくどこかへ行きたくて、山口県まで足を伸ばしてきた。ANAのマイルが溜まっていたこともあり、国宝の五重塔がある瑠璃光寺に行こうと決めた。山口宇部空港までは羽田から90分。新幹線だと品川から新山口まで4時間以上。さすがに山口県までくると飛行機の方が楽なのかもしれない。とはいえ、もちろん空港から瑠璃光寺のある山口市まではバスで1時間ほどかかるので、やはり遠いなぁ、という感は否めないが・・・。

まずはやはり瑠璃光寺へ向かう。県庁前というバス停で降りて歩くこと12分ほど。すらりとした五重塔が見えてくる。想像より若干小さく感じたけれど、スマートな五重塔だな、というのが第一印象だった。檜皮葺の屋根は個人的には瓦屋根よりも優しい感じがして好きなので、この瑠璃光寺の五重塔のポイントは高い。

瑠璃光寺 五重塔
梅の花と五重塔


この瑠璃光寺の五重塔は香山公園という公園の敷地の中にあって、そこには瑠璃光寺というお寺もあるのだけれど、メインは五重塔のようでお寺そのものはひっそりとしていてあまり人がいなかった。なんとなく仏像を拝観してという感じにもなれず、ご朱印を受け取りに行くが書いてくれる人もあまりいい感じがせず、お寺としてはあまりピンとこないというか少し残念感じがあったのは否めない。五重塔がすてきなだけにもったいないなぁ、と思う。まあ、仏像に関しては奈良を超えるものはなかなかないと思うので、ハードルが高くなってしまっているのだろうし、ある意味申し訳ない気がしないでもない。

正面の池にも映る


この香山公園にはカワセミがやってくるようで、その撮影ポイントであろう場所ではものすごく大きなレンズを構えた方々が何人もいてびっくりした。プロの報道カメラマンが持っているようなものすごい大きなレンズである。何十万もするのでは、というレンズばかりで、カワセミよりもそちらについつい目が行ってしまった。私のカメラでは小さなカワセミなど撮っても豆粒にしか写らないので、遠くから綺麗な青色をしたカワセミを見て満足する。たぶん本物のカワセミを見たのは初めてだと思うので、そういう意味でも貴重な経験はできたかな。

毎晩、五重塔はライトアップされているとのことだったので、夕方また戻ってきた。が、人がいない。毎晩やっているからなのか、そこまでライトアップに興味がないのか、ライトアップを見に来ていた人は私以外にたった一人しかいない。ひっそりと静まり返った公園内でじーっと辺りが暗くなってくるのを待っていた。この時期になると日没も遅くなり、午後6時半過ぎになってもまだ辺りは明るい。それでも照明がつき、少しずつ辺りが暗くなってくると、五重塔も少しずつ浮かび上がってくる。

それほど明るい照明ではないので、フィルムカメラだとものすごく難しい。三脚という重いものを持ち歩くのが嫌なのでいつも手持ちで頑張るのだけれど、さすがにこの光だとシャッタースピードが1秒と表示されてしまい、これはさすがに無理。幸いにも近くに水飲み場があって、そこを台にできそうだったのでがんばって撮ってみる。フィルムなので現像するまで何とも言えないけれど、このブログを書いている時点ではまだわからない。まあ、スマホでの写真はそれなりに撮れているので、それで今のところは良しとしようと思う。


さすがにぶれる・・・

夜はさすがに冷えてきて、少しは厚着してきて良かったと思いながら、30分ほど粘ってみた。こういう場所なので、バスの本数も少ないし、最終便の時間も早い。午後7時過ぎには香山公園を後にした。もちろん、香山公園から県庁前のバス停までの道も薄暗いので、東京育ちとしてはとても心細い。民家が並んでいるので何かあったら叫べば大丈夫かしら、と余計な心配をしながら足早にバス停へ向かった。

五重塔は見学する価値は十分にあったが、瑠璃光寺としては少々微妙・・・。また行くか、と問われてもやはり微妙・・・。五重塔は素晴らしいのだけれど、飛行機に乗ってまでと考えてしまうと、やはり奈良に行ってしまうかもなぁ・・・。



2015年3月17日火曜日

桜の季節

職場には桜の木がたくさん植わっているのだけれど、最近桜のつぼみがずいぶん膨らんできていることに気付いた。あ~春が近いんだなぁ~、と思うと同時に、どこかそわそわしている自分がいて、なんとなく落ち着かない。

もちろん桜の花は大好きなわけで、もちろんソメイヨシノも大好き。八重桜も好きだし山桜も好き。とにかく桜は大好き。職場の桜が満開になると、ついつい空を見上げてぼぉ~っと桜を見つめていたくなるし、風が吹いて花びらが舞えば、そこにずっと居たくなる。

桜は人を狂わせる、とも言うけれど、なんとなくわかる気もする。桜が舞い散る様を見ていると、狂おしい気持ちにもなるので不思議。

そんな桜の季節がやってきた。あと一週間もすればあちこちから開花の便りが届くはず。そしてさらに一週間で満開になる。できれば京都や奈良の桜を見に行きたいけれど、今年はなかなか難しそうだ。なんとか日帰りでもいいから見に行きたい。同僚には東京の桜も奈良の桜も同じ桜でしょうに、と笑われるけれど、要は気持ちの問題なわけで、やはり奈良の桜は格別に見えてしまう。今年はなんとか室生寺の桜も見に行きたいけれど、これもまた時間が取れるかは非常に微妙な状況でもある。

桜の季節は短い。特にソメイヨシノは儚くあっという間に散ってしまう。満開の時期に限って春の強い風が吹いてしまうのも例年のこと。儚いからこそその一瞬の美しさに心を奪われるのだろうけれど、やはり強風が吹くとその風が恨めしく思う。

早く桜が見たい。でも散ってしまうのは見たくない。そんな身勝手な思いと共に今、つぼみが膨らんでいくのを毎日眺めながら春の訪れを待ち望んでいる今日この頃だ。