2014年8月24日日曜日

プラエ・パカア(PLAE PAKAA) ミュージカル: Mak Therng

プラエ・パカアのミュージカルを見に行ってきた。前日はカンボジアの伝統舞踊でアプサラダンスなど見応えがあって、非常に楽しめた。今回はカンボジア版ミュージカル。

この時期、カンボジアはロー・シーズンのため、このプラエ・パカアは週に2回しか上演していない。予備知識が全くなかったのに、その2回とも見ることができたのはラッキーとしか言いようがない。年末のハイ・シーズンにはもう少し頻繁に上演するのだろうか。

今回の演目は Mak Therng 。日本語でどう発音すれば良いのかわからないので、そのまま英語表記にしておく。「マッタング」のように発音していたような気もするが、主人公の名前である。ストーリーはカンボジア版ロミオとジュリエットといった感じだろうか。歌はもちろんすべてクメール語なのだが、ステージの上部にスクリーンがあり、そこに英語に訳された歌詞が映し出される。クメール語の歌はゆっくりだし、何度か繰り返しながら歌うようなので、英語の歌詞を見ながらもステージ上の演目を十分に楽しめる。

Mak Therng と Pangkiya

Mak Therng と若くて美しい娘 Pangkiya は互いに深く愛し合う夫婦。ところがある日、Pangkiya がその国の王子に見初められてしまい奪われてしまう。周りからは、仕方がない、と言われても正義を求めるMak Therng 。王のところへ伺い正義を求める。王子に脅され、Mak Therng は自分の夫ではないと言ってしまう Pangkiya 。それでも最後には二人が夫婦であることが示される。ところが怒った王子が Mak Therng を殺そうとし、それを止めようとした Pangkiya が刺されて亡くなってしまう。王子もその行為によって王の怒りに触れ、裁きを受けることになる。

周りから諦めるよう言われる Mak Therng

真実のドラムを運ぶ Mak Therng と Pangkiya

true love の話だと聞いていたので、まさか悲劇で終わるとは思わず、不覚にもほろっときてしまった。今までカンボジアの古典芸能というと、アプサラくらいしか見たことがなかったので、このミュージカルは新鮮だったし、ちょっと感動してしまった。カンボジアでもこういう古典芸能を鑑賞することができるようになったのだ。

ミュージカルなので、所々で踊りが盛り込まれるのだが、女の子たちの手つきのしなやかさには驚かされると同時についつい魅入ってしまう。指の反り方が柔らかすぎるのだ。小さい頃からの訓練の賜物なのだろうが、本当に綺麗でついつい手を凝視してしまう。以前は、その反り具合が美しさを決める、という意味がよくわからなかった。よくあれだけ反るなぁ、くらいしか思わなかった。ところが、何度も鑑賞し続けている中で、いろいろな踊り子たちのパフォーマンスを見て、反り具合と美しさが比例するとなんとなく理解できてしまった。今回のプラエ・パカアの女の子たちの柔らかさは素晴らしい! このパフォーマンスを見に、プノンペンに来る価値はあると思う。超個人的な意見だが。

最後にみんなでご挨拶

アプサラのときもそうだったが、最後に寄付金のお願いがあるのもカンボジアらしい。チケット代だけでは難しいのだろうか? 1人15ドルなので、カンボジアとしてはそこそこの値段である。さらに寄付金もお願いする、というのは個人的にはあまり好きではないのだが、カンボジアだから仕方のないことなのかもしれない。

来年も機会があればぜひ見にきたい。


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