2014年8月5日火曜日

僧侶と巡るロータスロード (8) 番外編

バスに乗り、一路奈良国立博物館へ向かう。9月15日まで、京都の醍醐寺展をやっているのだ。正直、見に行く時間はないかな、と思っていたけれど、急遽このロータスロードに参加することにしたので、そうだ行ける!と急いで前売り券を買ってしまった。

朝は青空が広がっていたのに、低気圧が近づいているという天気予報の通り、途中から黒い雲が広がってきていた。ツアー中は雨は降らずにすんだのだけれど、バスに乗っているときにパラパラと雨が降り始めた。国立博物館近くのバス停に到着したときはずいぶん強くなり、博物館に入ってからは土砂降りになった。とはいえ、傘は持っていたし、夕立のようですぐに止んでしまったけれど。

醍醐寺展の目玉は普段なかなか行くことのない上醍醐に安置されている明王五体が降臨すること。他にも様々な特別展示があるとのことで、やはり人は多い。

醍醐寺展のHPより
最近、仏像に興味を持ち始めたとは言え、曼荼羅図や絵画、書物にはまだ触手が動かない。仏像以外の展示はさらりと流してしまった(^_^;)

まず気になったのは、二体の如意輪観音だ。片方は少しふくよかな顔をして、金箔のあとがずいぶん残っているもので、もう一体はすっきりとした顔立ちの黒色の観音像だ。個人的には後者の方が好きなのだけれど、ショップでは前者の写真しか置いておらず、再度見に行ってしまったほど。

明王五体はさすがに見応えはあった。ちょうど午後3時から法要が始まるとのことで、参加してみることにする。

3時に年配の僧侶が一人、中堅と見られる僧侶が二人、まだ入門したばかりという感じの僧侶が10人ほど入ってきて、用意された椅子に座る。そしてお経が始まった。

最前列に並んでしまったので動こうにもまったく動けず、40分近くのお経を最初から最後までしっかり聞いてしまった。何を言っているのかさっぱりわからないのだけれど、最後に唱えていた言葉には聞き覚えがあった。ロータスロードのツアーで教えてくれた薬師如来の真言だ。

今回初めて知ったのだけれど、真言というのはサンスクリット語なのだそうだ。仏様はもともとインドの人だから日本語は理解しない。だから、真言を唱えることで、こちらの呼びかけに答えてもらえるようにするのだという。今までも真言が書かれているものを何度も見ていたけれど、何なのかはまったく知らなかった。

その真言をお経の中から聞き取ることができるとは。一人で勝手に感動していた。似たような言葉を前後にも言っていたので、薬師如来以外の真言も唱えていたのだろう。不思議な感覚だった。


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