ここ七年ほど、シェムリアップに行く度に機織りの体験をさせてもらっている。シェムリアップから車で20分ほど郊外にあるクロマー・ユーユーという工房で、日本人のスタッフが1人いて、いつもとても良くしてもらっている。
小さいときから機織りには憧れていたけれど、日本で機織りの体験をしようとしても、数十センチくらいを織らせてもらうのが精一杯で、値段もなかなかである。そんな中、このクロマー・ユーユーではクロマーを一枚織らせてもらえるのだ。たまたま知った場所なのだがとても気に入ってしまい、毎年訪問させてもらっている。
ここでは20人以上の女の子たちが、パッタンパッタンと心地よいリズムと共にクロマーを織り上げていく。多くの女の子たちとはすでに顔見知りで、工房に行くとみんなニコッと笑ってくれるのも嬉しい。
機の準備はまだできないので、私の先生チャンダーにやってもらう。とても手先の器用な女性で、手早く準備をしてくれる。横糸の準備は自分でできるので糸巻きを利用して、三色の糸を巻き上げる。
もちろん、機織りは楽ではない。一日が終われば身体中が痛くなる。足も痛いし、背中も張るし、手も痛い。まだまだ力加減がわからないから力を入れすぎている部分もあると思う。糸が切れて何度も中断してしまうし、ちょっとした失敗もする。
それでも機織りは楽しい。あんなに細い糸(線)が布(面)になるのだ。そこになぜか感動してしまう。織っていく過程で、織りあがった部分を手元の棒に巻きつけて行くので、織っているときはどれほど織れているのかがわからない。織るのを終え、その棒から外し布全体が見えてくる時、こんなに織ったんだ、こんなに大きな布になったんだ、と心からの感動を覚えてしまう。
今日は糸の準備を含めて1メートルを織り上げた。目標は2メートル。順調にいけば明日織り上がるだろう。明日は身体がバキバキの状態になっているだろうけれど、明日の機織りも楽しみだ。
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