2015年4月30日木曜日

日本最大の文殊菩薩 ~安倍文殊院~

バスの本数があまりにも少ないので行きはタクシーにしました。歩けない距離ではありませんが、この暑さの中を歩く元気はありません。値段も840円だったので、それほど痛い出費ではありませんが、帰りはバスです。

今回初めて安倍文殊院を訪れたのですが、仏像はとても良かったです。特にご本尊の文殊菩薩は日本最大と言われていて、とても端正なお顔をしていますし、俗に言うイケメンの部類に入るのではないでしょうか。

本堂に入るときに拝観料を払うわけですが、Suicaなどの電子マネーが使えることに驚きました。観光客にとって便利というか今風というか、ずいぶん近代化されているなあ、と思うのと同時に違和感もありました。まあ、Suicaを使っておいて違和感があるなんて、都合のいい言い分だと自分で苦笑いしてしまいましたが。

文殊院の本堂

ちょうど団体客と一緒になり、簡単な説明がお坊さんからありました。ただ、本当に数分の説明でしたし、それほど丁寧なものでもなかったので、私からすると相当物足りません。説明後、ぞろぞろと文殊菩薩の方へ移動していくので、私は別の部屋から見て回りました。

干支の守り神が説明されていて、戌と亥の守り神は阿弥陀如来なのだそうです。そう言われても、はぁ、と言うしかないのですが、ふぅ~ん、と勝手に頷きながら見ていました。

文殊菩薩の前が空いたので、近くまで行ってきました。文殊菩薩も確かに大きいのですが、文殊菩薩が乗る獅子が巨大です。それほど恐ろしい顔をしているわけではないのですが、この巨大さには圧倒されます。ぎょろりとした目、筋骨隆々の足と、全体として逞しさがにじみ出ているような堂々とした獅子です。

そしてその獅子に座す文殊菩薩もまた素晴らしい。久しぶりにじっくり見つめていたくなる仏像でした。ちょうど、文殊菩薩を前にして座ることのできる椅子が用意されていたので、座らせてもらってしばし見つめていました。快慶作と書かれていたからでしょうが、なんとなく他の快慶の作品に似ているなあ、とも思います。快慶の作品って、今でも通ずるイケメンさがあるような気がします。この文殊菩薩も俗な言い方ですが、とても格好良かったです。

拝観後、抹茶と落雁を頂きました。

本堂拝観後、金閣浮御堂に行ってきました。その参拝方法が面白かったです。池の上に建つ六角形のお堂なのですが、まず「~しないように」と頭の中で唱えながら七回外側を歩いて回らないと中に入れないのです。一周するごとに、受付でもらった金色の七枚綴りの札をちぎっては賽銭箱に入れていきます。そして、七周し終わってやっと中に入ります。中は特に私の興味を覚えるようなものはなかったのですが、特別公開中の絵が飾られていました。

浮御堂

最後にもう一度本堂に戻って、文殊菩薩を拝観してきました。個人的な我が儘を言わせてもらうと、これほどの文殊菩薩は古刹の歴史あるお堂の中で見たいと思うのです。もちろん、仏像を守るためには宝蔵館や新しいお堂で保管する方がいいのでしょうが、雰囲気がなくなってしまうのが残念です。

この後は桜井の旅館までバスで戻りました。


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