2015年4月29日水曜日

新緑と二十八部衆 ~湖南三山 常楽寺~

湖南三山の最後のお寺、常楽寺です。

バスから降りて五分ほど歩いたところにある常楽寺ですが、入り口からして少し物々しい感じを受けます。普段は拝観ができないお寺であるということ、仏像が数体盗難に合っていることを考えると仕方のないことなのかもしれません。

モミジと常楽寺

本堂に入るときも、カメラをカバンの中にしまうように、スマホやカメラを手に持たないように、といった注意書きがたくさんありますし、撮影禁止と書かれた貼り紙には「カメラが作動しています」という文言も書かれていたり、少し悲しい感じを受けます。でも、そうせざるを得ない状況に追いやったのは心無い人の行動であるわけで、仕方のないことです。

常楽寺の見所といったらやはり内陣にずらりと並ぶ二十八部衆でしょう。小ぶりな像なのですが、なかなか見応えがあります。迦楼羅や阿修羅、梵天に帝釈天、雷神や仁王像など、見ていて飽きません。誰か説明してくれるともっと興味が沸くのでしょうが、それはまた別の機会に自分で調べる必要がありそうです。ご本尊は秘仏ですが、これだけの仏像が見られるのですから物足りない感じを受けることはありません。

また、後陣には小さな十二神将も並んでいます。小降りの十二神将で、顔はもちろん厳しい表情をしていて凛々しいのですが、小降りなだけにかわいらしくもあります。二列に並んでいるので、前列から子なのか後列から子なのかわかりません。頭の上も飾り物を被っていて干支が見えないのです。多分、前列から子なのだろうと見当をつけて、自分の干支を確認します。やはり十二神将は好きです。

外に出て、三重塔を見上げました。前回は上まで登ったのですが、今回は下から見上げるだけにしました。本堂も三重塔も国宝です。そしてもちろん、青々とした柔らかなモミジが一面に広がっていました。ツツジも多くあるようでしたが、少し時期には早かったようです。

常楽寺の本堂と五重塔

三重塔を見上げます

結局、湖南三山すべてをまわってしまいました。紅葉の時期とは比べものにならないほどの静けさで、私にとっては最高の環境でした。



0 件のコメント:

コメントを投稿