2015年11月2日月曜日

特別開帳 ~観菩提寺 島ヶ原~

法隆寺の駅から加茂へ向かい、そこで関西線に乗り換えて島ヶ原へ向かいました。初めて関西線に乗ったのですが、JRという割にはとってもローカルな路線で驚いてしまいました。何よりSuicaが使えないのです。もちろんワンマンで単線。駅と駅の間隔もずいぶんあります。沿線は森と田畑が広がり、時折民家がポツポツと見えるほど。

そんな関西線の島ヶ原駅から車で五分ほどのところに観菩提寺はあります。観菩提寺の存在を知ったのは、ある旅行会社のパンフレットでした。そこに、33年に一度のご開帳ということが書かれていたのです。調べてみると、実際には33年ごと以外にも特別な年にはご開帳があったときもあるようですが、珍しいことには変わりません。もしかしたら、次は本当に33年後かもしれないわけです。となれば、この機会は逃したくはありません。ということで、初めての関西線に揺られながら、島ヶ原へ向かったのでした。

もちろん、これほどの場所ですから、公共の交通機関など皆無に等しく、歩くしかないかな、とは思っていました。ところが、色々調べてみると、特別開帳ということでシャトルバスが運行されることがわかりました。もちろん、1時間に1本という少なさですが、ないよりはましです。やはり本数の少ない関西線とうまくつながっているようで、乗り継ぎの時間はいい感じです。

13時8分に島ヶ原に到着し、10分発のシャトルバスに乗り込みます。シャトルバスといってもワゴン車ですが、日曜日ということもあるのか、9人分の座席は満席になってしまいました。のどかな道を走ること5分。観菩提寺に到着します。

驚いたのはシャトルバスが無料だったこと、そして観菩提寺で長蛇の列ができていたことです。日曜日から一週間のご開帳で、この日の午後1時から開帳が始まっていました。500円の拝観券を購入して列に並びます。普段はひっそりとしている場所のようですが、さすがにこの日は車も人も多かったです。
観菩提寺の山門前


早く拝観したいという気持ちもありますが、列が早く進むということは拝観時間が短いということにもなるので、ここは気長に待つことにします。やはり33年に一度のご開帳ですし、もしかしたらもう二度と拝観できない可能性もあるわけですから、ゆっくり拝観したいのです。

ゆっくりゆっくり本堂が近づいてきます。そして、ついに本堂の中へ入ります。それほど大きくない本堂内なので、本堂内に入るとすぐにご本尊の秘仏、十一面観音を目にすることができます。

正月堂本堂
本堂から山門を見る
体のわりに顔が大きいな、というのが最初の印象でした。あまり顔と体のバランスが良さそうには見えなかったのです。顔は男性的なお顔でした。目を薄く開け、厚い唇を持ち、じっとこちらを見つめています。次々に拝観者が来るのであまり長居をしても迷惑になるのですが、やはりこれが最後かもしれないということで、少し流れから外れたところでしばし眺めさせてもらいました。

ご本尊の裏手には別の仏像が4体ほどあるのですが、説明書きがないので何なのかがわかりません。日光・月光菩薩のようにも見えましたが、全く違うかもしれません。

観菩提寺本堂

外に出てご朱印を頂きに列に並びます。丁寧に書いてくれているらしく、思ったより時間がかかっていました。時間によっては1時間遅くなっていたかもしれないのですが、この時間にこれて良かったです。帰りの新幹線の時間が決まっていましたし、島ヶ原からの電車が1時間に一本しかないことを考えると、1時間遅ければご朱印を頂く時間はなかったでしょう。

20分ほど待った後、無事にご朱印を頂きました。後はまたシャトルバスに乗って島ヶ原へ戻るだけです。

日帰りにしては移動距離が長かったかもしれませんが、やはり行って良かったです。帰りの新幹線の中では爆睡してしまいました。







少しずつ秋が近づいています
島ヶ原の駅

0 件のコメント:

コメントを投稿