2015年11月22日日曜日

稲淵の棚田 ~初冬 明日香~

初日、一旦室生寺をあとにて明日香の稲渕へ向かいました。9月の曼珠沙華の季節に初めて訪れた場所です。日本の棚田百選にも選ばれたというだけあって、山間の斜面に棚田が広がっている場所です。曼珠沙華の季節はやはりなかなかの見応えだったのですが、紅葉の時期ももしかしたらいい感じになるのではないか、と思ったのでした。

橿原神宮前から明日香の周遊バスに乗って石舞台へ向かいます。さすがに日曜日ということもあり、石舞台周辺の広場は親子連れや若い人たちのグループがたくさんいました。年輩者たちのグループもいて、ウォーキングなどに勤しんでいる姿も多く見かけました。

石舞台から歩いて20分ほどのところに稲渕の集落はあります。さすがにこの時期は稲渕まで訪れる人はほとんどいないようで、石舞台を過ぎるとあっという間に人影がなくなります。民家が立ち並ぶ集落を抜け、てくてくと歩いていくと目の前に広がる棚田が見えてきます。

稲渕の棚田

すでに刈り入れは過ぎ、切り株だけが残されているだけですが、それはそれでなかなか素敵な景観です。ススキもまだまだ生えていて、良い構図がないかと探したのですが、これがまたなかなか難しいのです。


曼珠沙華の時期には観光客で賑わっていた案山子ロードにも行ってみましたが、誰もいません。車で来た人たちが道路脇に車を停めて写真を撮っていたりしていましたが、わざわざ案山子ロードまで行く人はいないようです。すでに案山子は撤去されてしまっていましたが、巨大な案山子一体だけは棚田中にドーンと立っていました。

刈り取られた稲が干されている風景も絵になりますし、棚田はやはり優しい風景だとも思います。ただ、やはりというか、紅葉はダメでした。もともと紅葉する木々が少ないのかもしれません。紅葉をバックに棚田が撮れたら最高だなぁ、と思っていましたが、その面では残念な結果になってしまいました。ただ、全体的にはやはり好きな風景ではあります。確かに、鮮やかな艶やかな色合いはありませんが、草木染めに近いような優しい色には染まっています。写真で捉えるのは難しいかもしれませんが、やはりこの自然な色も好きなのです。

どこか懐かしい

そういえば、一つだけ色鮮やかなものがありました。柿です。たわわに実った柿の木が何本か植えられていて、柿の橙色がとても鮮やかでした。

室生寺のライトアップに間に合うために、少し急ぎ足の稲淵の棚田になってしまいましたが、また次は田植え直後の季節に来てみたいと思いました。




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