2014年11月19日水曜日

「星と祭」 井上靖

井上靖氏著の「星と祭」を読んだ。


前回、海住山寺を訪れたときにお会いしたご婦人たちが、この本を読んで滋賀県の湖北にある十一面観音巡りをした、と聞いたからだ。職場の図書館で探してみたのだが置いていなかったので注文してもらうと、在庫もなく入荷する予定もないと言われたという。ところが、別の図書館から借りることができ、なんとか読むことができた。借りた文庫本も年期が入っていて、とても古さを感じさせる。アマゾンでのレビューも悪くないのになぜないのだろう? それほど古いということか。


観音巡りばかりの話ではないが、びわ湖を中心にして話が進む。詳しい内容を書くことは差し控えるが、読み終わり、私も湖北の観音巡りをしたくなったのは事実。特に主人公が観音像に対し、拝むわけでもなく、願い事をするわけでもない。それなのに惹かれるというようなことを言っており、ものすごく共感してしまった。湖北の観音様たちは基本的にお寺を持っていない。


地元の人たちが大事に守ってきたからこそ、今も多くの観音様たちが湖北にいらっしゃるのだそうだ。そんな観音様たちに会いに行こうと思った。交通の便も良くないようだし、予約をしないと見られないところがほとんどのようだが、海住山寺でお会いしたご婦人たちも絶賛していた観音様たちだ。


そのとき私は拝むのだろうか?

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