2014年11月27日木曜日

湖東三山 紅葉巡り 西明寺編

楽しみにしていた湖東三山の紅葉巡り。思いっきり紅葉に埋もれてきた。

人でごった返すのはわかっていた。春に西明寺の職員の方から聞いていたし、何度か湖東三山を訪れたという叔父からも聞いていた。だからこそ平日に行こうと思っていた。少なくとも休日よりは若干でも人は少ないことを期待していたからだ。ところが唯一の平日の天気予報が雨。いくら雨の日の紅葉も趣があってよい、と言われても、やはりできれば太陽の下での、青い空の下での紅葉を見たい。そう思って、急遽予定を変えて、休日の湖東三山巡りとなった。

まずは西明寺だ。とにかく開門と同時に到着しようと、ホテルを七時過ぎには出て、近江鉄道の尼子駅から愛のりタクシーに乗った。今までも西明寺に行くときは愛のりタクシーを利用しているのだが、今回初めて本当に相乗りになった。さすが一年で一番観光客が訪れる時期である。

西明寺には開門前に到着したにも関わらず、すでに何人もの観光客(今回はあえて参拝客ではなく観光客と書かせてもらう)がいて、さすがにびっくりである。それでもまだ、人が多いという感じではなく、それなりに紅葉を静かに観賞することができた。最初のうちは・・・。

今回、惣門から歩いていくことにした。タクシーだと、もっと先にある受付まで行くことができるのだが、この惣門から受付までの参道の雰囲気が気に入っていて、そこを歩いて参拝したかった。苔生した参道脇と色づく紅葉のコントラストがまた素晴らしい。あとで「そうか」と思うことなのだが、まだそれほど人のいない朝早くに来ることはいいのだが、三山というだけあって日の出が遅いのだ。もちろん太陽は出ているのだが、西明寺の境内に光がさすまでは相当時間がかかる。ということで、参道を歩いているときはまだ、日の光が当たっていない状態だった。

それでも紅葉の素晴らしさはなかなかのものである。紅葉に見とれて歩くと、足元がおぼつかなくなるので気を付けないといけないのだが、やはりついつい顔を上げて紅葉に見とれてしまう。

そして本堂に到着した。あまり人が増える前に一通りの写真を撮ってから、本堂内に入った。前回特別公開されていたご本尊はすでに厨子の中で、扉は固く閉じられている。秘仏であるから仕方がないのだが、やはりいつかまたお目にかかりたい。十二神将や他の仏像も見応えがあるので、ご本尊が見られなくてもここまで来る甲斐は十分にあるとは思うが。
西明寺の三重塔

内陣の後方にある部屋で、前回も懐中電灯で釈迦三尊像の顔を照らしてくれたお兄さんがいた。覚えているはずがないと思いつつ、また照らしてくれるように頼んでみると、「ご開帳の時に来られましたか?」と聞かれて驚いた。覚えてくれていたのだ。「なんとなく見かけた顔だと思いました」と。同じ年にそう何度も訪れる人もいないだろうから覚えてくれていたのだろうが、やはり嬉しい。さっそく、三尊像の顔を照らしてもらった。光によって表情が変わるこの三体。意外とお気に入りである。前回と同じように、「照らしてみますか?」と聞かれたのだが、これまた前回と同じように遠慮した。人に照らさせておいてなんだが、どうも仏像の顔を懐中電灯で照らす、というのは少々気が引ける。

外に出てみると、観光客がぞくぞくと到着していた。あっという間に境内は人でいっぱいになっている。それでもまだ、太陽は鬱蒼と茂った木々の影に隠れて顔を出してくれない。家族連れも団体客も、様々な人々が続々と境内に到着してくる。難しいな、と思う。なるべく人が少ないときに、と頑張って朝早く来ると、紅葉がキラキラ輝くために必要な太陽が昇りきっていない。でも、太陽が昇りきるころにはすでに境内は人々でごった返すことになる。
右手が本堂

少し太陽がちらちらと姿を見せるようになった頃、タクシーに乗る時間になってしまった。次は金剛輪寺だ。タクシーは西明寺に来るときに一緒になった男性に、さらに男性二人が加わり、タクシーの中は満席になってしまった。そして、金剛輪寺へ向かう道の途中、車が停まってしまった。どうやら駐車場が満杯で、その駐車場へ入るための車がずらりと並んでしまっているようなのだ。参ったな、と思っていると、道路の交通整理をしている人が、タクシーは前に進んでください!!と叫びながら走ってきた。上にいる係の人と無線でやり取りをしながら、バスやタクシーなどは優先的に登らせてくれるようだ。どうやら、金剛輪寺の状況はすごそうだ。

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