2014年11月3日月曜日

奈良 秋の特別開帳 第二弾 続き

法起寺からバスに乗り、奈良へ向かう。その途中から、雨が降り始めた。最初はポツポツと小降りだったのだが、奈良に近づいてくるにしたがって土砂降りになってしまった。外を歩くのが嫌になるほどの土砂降りだ。参ったなぁ、と思いつつ外を見る。折りたたみ傘は持ってきているが、この後の予定を組み直す必要があるかもしれない、と考える。ところが局地的だったようで、お昼を食べようと思っていたJR奈良駅に着く頃には、雨は小康状態になりつつあった。

まずはJR奈良駅近くの「奈良うまいもんプラザ」に併設する小さなレストランに入る。前回、ここの夕食が野菜たっぷりでとても美味しかったので、お昼も食べてみようと思ったのだ。

お昼時は一回だけだが奈良で取れた野菜のバイキングができる。時間が遅かったので、予定していたメニューはすでに売り切れていたが、サラダバイキングは問題ない。おひたしからポテトサラダまで、6種類くらいの野菜料理が並んでいてどれもとっても美味。ご飯も奈良県産のお米ヒノヒカリが美味しくて、つい五キロを買って宅配で送ってしまった(^_^;)

腹ごしらえをして外に出ると、すでに雨は上がっている。良かった。これから、県立美術館で催されている大古事記展と前回惚れた正了知大将像を見に行くことにする。

その大古事記展だが、残念ながら私の興味関心とは合わないようだ。古事記の様々な場面が絵に画かれていたり、説明があったりするのだがどうもダメで、あっという間に通り過ぎてしまう。まあ、古事記展なのだから仏像とかお寺関連のものがあるはずもなく、私にとっての面白いものがなかったのだ。ショップで購入したのも古事記とはまったく関係のない仏像のカレンダー。西大寺の愛禅明王や法隆寺の百済観音が載っており、つい衝動買いをしてしまった。

気を取り直して興福寺の東金堂後方へ向かう。さすがに前回より参拝者の数は多かったが、ゆっくり時間をかけて見る人はあまりいないようで、思ったより静かにゆっくり見学することができた。
今回気づいたのは、槍のようなものを持つ多聞天の手だ。とても温かみのある手で、まるで本物のように見えてしまった。手ねぇ、と我ながらマニアックだと思い苦笑してしまう。相変わらず背中はセクシー。

ここの四天王は大きくて迫力があるのだが、踏みつけられている邪鬼の存在感もなかなかのものである。特に増長天に踏みつけられている邪鬼は右足をにゅっと突き出していて、思わず触りたくなってしまう。広目天に踏みつけられている邪鬼は目をギョロリとさせていて、目が合うとまるで本当に見られていると思ってしまうほどだ。

時間に余裕があったこともあり、ゆっくり何度も見て回る。正了知大将像は相変わらず凛々しい。若々しくもある。でも、正了知大将をネットで調べてみても、この興福寺の情報しか得られず、英語表記ならわかるかもしれないと、受付の方に聞いてみた。すると、なんと外国人の僧侶を紹介してくれたのだ。たまたま近くにいたこともあったが、外国人の僧侶とは驚きである。それもとっても日本語が上手。

早速聞いてみるが、正了知大将は日本特有の神様のようで、英語でも同じ「セイリョウチタイショウ」になってしまうのだそうだ。それにしても流暢な日本語を話す。つい、海外で仏教を学んだのですか?と質問をしてしまった。アメリカで仏教を学んで日本に来たのですが今はこの通りです、と頭を撫でながらにっこり。きっと私や一般の日本人よりはるかに仏教についての知識はあるのだろう。もっといろいろ聞いてみたかったが、さすがにそれはやめておいた。

そろそろ駅に戻る時間だ。特別開帳、はまってしまいそうだ。
興福寺の五重塔
興福寺の東金堂と五重塔

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