2015年1月8日木曜日

ドライバーのNくん

シェムリアップで毎回お世話になっているドライバーのNくん。今回は残念ながら一緒に行動する事が叶わなかったが、到着したときにわざわざ来てくれたのはとても嬉しかった。帰る前にもう一度くらいどこかで会えたら嬉しいけどなぁ、と思っていたら、最終日の夜に一緒に夕食を取ることができた。

車は会社が所有しているものなので、Nくんがプライベートで利用することはできない。どうするのかな、と思っていたら、案の定バイクで登場した。それも子ども2人と一緒である。後で聞いた話に寄ると、奥さんは今シアヌークビルの方に二番目の女の子と一緒に出稼ぎに行っているという。ということで、第一子の長男と三番目の次女が一緒に来たわけだ。小さな子どもたちとはいえ4人でバイクに乗るわけで、心の中では事故らないで!と叫んでいたことは言うまでもないだろう。

長男は7歳、次女は2歳と本当に本当に可愛い! バイクで5分ほどの所にあるまさにロールな食堂で、ノンバンチョクという麺料理を頂いた。ものすごく柔らかな鶏肉と米粉から作られた麺。唐辛子が入っているように見えたのだがまったく辛くなく、とっても美味しく頂けた。

長男のNaくんは別の種類の麺料理を黙々と食べる。次女のTちゃんはお父さんの麺料理から少しずつもらって食べていた。人見知りと言うほどでもないが、やはりこの人は誰?と不思議そうな顔で見られているようだ。それでも、嫌がられてはいなさそうなので、ちょっとホッとする。ただ、小さい子どもたちと会話をするだけの語学力はないので、もっぱらスマイルスマイルである。

奥さんが働いているのは、カンボジアのビーチリゾートのシアヌークビル。最初、そこに働きに行っているとは知らず、いつ帰ってくるの?と聞いたとき、わからない、一年くらいかな、という答えにびっくりしてしまった。シェムリアップより働く環境がいいからだというが、寂しいだろうなぁ、と思う。彼女の家族が、Nくんが働いている間は子どもたちの面倒を見てくれているようだが、それでも小さな子ども2人の面倒を1人で見るのは大変だろう。そういえば、Nくんの親戚はシアヌークビルにもいるはずだ。将来、Nくんがシアヌークビルに行ってしまう、ということはあるのだろうか。それはそれで寂しくなるな、とふと思ってしまった。勝手な思いだが、奥さんが早く帰ってくるといいのになあ、と思う。

夕食の後、子どもたちが大好きだというラッキーモールに行った。二階のフロアにはこどもたちが遊べるスペースがあって、一回1000リエル(30円程)で、遊具に乗って遊べたりする。日本にもデパートの屋上とかにある、100円を入れて色々な動物や乗り物に乗って遊べるのと同じものだ。他にもテレビゲームやUFOキャッチャーなどもあり、多くの親子連れが遊びに来ていた。Naくんは嬉しそうにあちこち走り回っている。TちゃんはNくんに抱っこされたり、乗り物に乗ったりしておとなしいながらも嬉しそうだ。

そして、スーパーでアイスクリームを買った。一つ1ドルだったので、これは高いと思った。日本のジャイアントコーンの小さいバージョンで、一つ100円程する計算になる。日本のジャイアントコーンは安ければ100円を切るわけで、それと値段が変わらないというのは、やはりカンボジアの水準からするとずいぶん高いと思う。

外にあるベンチに座って2人は美味しそうにアイスを食べていた。Tちゃんは口の周りをアイスだらけにして、Nくんが何度か拭いてあげる。良いパパだなあ、と微笑ましく眺めていた。Naくんは男の子らしく落ち着かない。あっちに行ったりこっちに来たりとNくんに何度か呼び戻されていた。Tちゃんも時々Naくんのところに駆け寄ったりして楽しそうだ。あ~彼らと話ができたらなあ、と思うがまだまだ勉強が足りない。

帰りもまたバイクに乗ってホテルまで送ってもらう。Nくんと私の間にちょこんとTちゃんが座っている。あまりにも可愛くて、ついつい頭を撫でてしまった。カンボジアでは子どもの頭を撫でるのはあまりいいことではないと聞いてはいたのだが、誰も見ていないのをいいことにTちゃんの頭を優しく撫でてあげる。小さい子ども特有の柔らかい髪がふわっと流れる。家ではよくしゃべるというが、今回はほとんどしゃべらなかった。やはり見知らぬ人がいたので緊張していたのかもしれない。

ホテルでバイバイをすると、Tちゃんがぎこちない投げキッスをしてくれた。たぶん意味も分からず、周りが喜ぶからやっているのだろうが、可愛すぎてこちらがにやけてしまう。また夏に会えるだろうか。彼らの成長を見られるのも幸せなことだと思う。元気に育ってほしいと思う。カンボジアの教育事情や様々な生活状況はきっと楽なものではないだろう。奥さんが遠くで出稼ぎに出ているというのも、やはり負担になっていると思う。それでもNくんにはいいパパでいて欲しいと思う。また8月に会えるのを楽しみにしつつ、彼らとお別れをした。

0 件のコメント:

コメントを投稿