2015年5月3日日曜日

人・人・人 ~京都 鞍馬寺~

京都です。暑いですが天気は下り坂ということで、日差しが減った分、少しは過ごしやすいでしょうか。

なるべく人がいないところに行きたいと思って鞍馬寺へ行ってきました。朝一で行ったこともあり、叡山電車では座れましたし、ケーブルカーもすぐに乗れました。多宝塔や本堂は比較的最近建てられたらものらしく、私が好きな趣はありませんてしたが、霊宝館の仏像たちが素晴らしかったです。

鞍馬寺の山門前

鞍馬寺は毘沙門天を本尊としているということで、霊宝館に五躰もの毘沙門天が安置されていました。コンクリートの建物ですから建物自体に趣などかけらもありませんでしたが、そこにいらっしゃる毘沙門天たちは一見の価値は十分にあります。

鎌倉時代の毘沙門天が三躰、平安時代の毘沙門天が二躰、そして平安時代の聖観音が一躰。鎌倉時代の毘沙門天は三躰とも腰を右にくっとひねって右手を腰に当て、左手には槍のような物を持ち、足下にはコミカルな邪鬼が踏みつけられています。三躰とも表情は異なるのですが、立ち姿がまったく同じなので、並んでダンスでも踊っているようにも見てしまいました。失礼な言い方かもしれませんが、そんな三躰がとてもかわいらしいというか魅力的でした。

国宝の毘沙門天はすっくと立ち、左手を額に当てて遠方を臨み、眉間に皺を寄せて睨みつけています。毘沙門天は北方を守る四天王、多聞天とも呼ばれます。鞍馬寺は京都市内から見ると北側に当たりますので、京都の北側の守り神として鞍馬寺に安置されたのでしょう。こちらの毘沙門天はとても凛々しくまさに国を守る軍曹といった感じでしょうか。その脇侍の一人として小柄な吉祥天もいました。吉祥天は毘沙門天の妻、つまりヴィシュヌ神の妻ラクシュミーということです。

さらにその隣には聖観音菩薩がいます。右足をほんの少し持ち上げて、まさに歩き出そうとするような雰囲気です。平安時代とのことですが、少し外国人っぽい雰囲気も持っています。

さて、鞍馬寺からはハイキングコースを経て貴船神社まで抜けられるようなのですが、神社は苦手ですしハイキングという感じでもないので、引き返すことにしました。鞍馬寺の本堂まで戻ってくると、続々と人々が登ってきます。礼拝ポイントの場所の後ろにはずらりと人が並んでいます。

さらに坂を下って鞍馬寺の駅まで戻ってきたのですが、ここでも続々と人々が到着しています。帰りの電車はまだがらがらでしたが、登ってくる反対側の電車は満員です。これほどまで人気のスポットなのか、ゴールデンウィークのなせる技なのかわかりませんが、朝早く来て良かったと胸をなで下ろしてしまいました。

そういえば、鞍馬寺の狛犬は犬ではなく虎です。仁王門前の両側にも、本堂の両側にも狛犬ならぬ狛虎がいました。それから、鞍馬寺は義経とも縁のあるお寺なのだそうで、義経にまつわる場所やものもずいぶんあったようです。あまり興味がなかったのでほとんど見てませんが。

山門前の狛寅
本堂前の狛寅
本堂前の狛寅 その2
この後は昼食を食べに大徳寺へ向かいます。




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