2014年7月23日水曜日

奈良・国宝 室生寺の仏たち in 仙台 その2

十二神将。初めてその存在を知ったのは、滋賀県の西明寺を訪れたとき。干支と結びついていて親しみを感じるとともに、躍動感もあってとても気に入ってしまった。

室生寺にも十二神将がいる。今回、照明を落とし厳かな雰囲気漂うスペースに、一人一人がスポットライトを浴びて堂々と立っていた。
右から子・丑・寅・卯・辰・未

右から午・未・申・酉・戌・亥
ガラスケースにも入っておらず、手を伸ばせば直に触れることができてしまうほどの至近距離に立ち、鋭い目で周りを威嚇していた。一人一人が独立した台の上に立ち、360度から見ることができる。

もちろん一番気になるのは自分の干支。最近知ったのは、寺に寄って十二神将の担当する(?)干支が異なるということだ。西明寺や奈良の新薬師寺では宮毘羅(クビラ)が亥の担当なのに、秋篠寺では毘羯羅(ビカラ)だった。室生寺ではどうかと見てみると、またまたここでも異なっていて真達羅(シンダラ)という神将が亥を担当していた。干支と結びついたのは後世ということで、やはりずれ生じたらしい。

自分の干支 亥の担当 真達羅

それぞれの十二神将の表情も豊かで、立ち姿も今にも動き出しそうな躍動感があって、とても魅力的だ。お寺では、こんなに間近でゆっくりと眺めることができないので、やはり仙台まで来た甲斐はあったと改めて思う。

全て木造なのだけれど、身に着けている装束が風になびいているように彫られ、木なのに木に見えない。木独特の柔らかさが成せる技なのかわからないが、よくここまでリアルに造れるものだと感心してしまう。そして、目にはガラス玉がはめ込まれていて、見つめていると吸い込まれそうな澄んだ目をしている。

壁際にソファがあったのでちょっと一息着くために座ってみた。ふと視線を感じて目を上げると、まさに十二神将の一人と思いっきり目があった。辰の担当 迷企羅(メキラ)だ。じっと見つめられているようにも見えて、勝手にちょっと照れる(^_^;)
見つめ合ってしまった辰 迷企羅

注: 十二神将の写真は、葉書の写真を写したもの。

0 件のコメント:

コメントを投稿