2014年10月24日金曜日

薬師寺の法話

唐招提寺での釈迦念仏会が終わったあと、時間があったので薬師寺にも行ってみた。
が、なんと境内は修学旅行生たちがわんさかいてびっくり。同時に二カ所で彼らのための法話が行われていて、少し聞かせてもらった。終了間際だったようですぐに終わってしまったが、どうやらまたすぐに別の学校が来るらしい。少し遅れているとのことだったので、先に金堂に行くことにする。

が、ここも修学旅行生でいっぱいなのだ。参った(^_^;) でもせっかくなので金堂内には入る。ぞろぞろと入ってくる生徒たちだが、薬師如来の前でお賽銭を投げ入れて手を合わせるとすぐに立ち去ってしまう。立ち去ってしまう、というより、ガイドに立ち止まらないで流れて歩いてねぇ、と言われているので、ゆっくり拝観することはできないようにされていた。仏像に興味のある子にとっては消化不良だろう。

前回行ったときの薬師寺 この時はとっても静かだった
 
私は、ざわざわとする金堂内ではあったが、薬師如来、日光・月光菩薩をじっくり拝観させてもらった。仏教への信仰心がないとはいえ、薬師寺の薬師如来、日光・月光菩薩を目にするとなぜか目が潤む。あとで聞くことになる法話の中で、人々がこの三尊像を見て感動したからこそ1300年もの時を経てもなお残っている、と話されていた。それがよくわかる。信仰とかとはまた別に、単純に感じるものがあるような気がする。そう考えるとき、この三尊像を作った仏師が気になる。何を思い、何を願い、この三尊像を作り上げたのか。彼ら仏師の思いが1300年の時を超えて語りかけてきているような気がするのは、考えすぎだろうか。この三尊像を見ていると、つい感傷的になる。

回廊 あまりにもきれいでついシャッターを押していた

金堂や講堂を見終わったとき、どうやら法話が始まるようだったので、聞きに行った。担当はここでもロータスロードで説明をしてくれた若き僧侶、高次僧侶だった。またもや勝手に「懐かしいなぁ」と思う。

しかし、薬師寺の僧侶たちはなぜこれほど話がうまいのだろう。以前に聞いたときの僧侶も、先程隣の部屋で話をしていた僧侶も、そしてもちろん高次僧侶も話が本当にうまい。お寺になんか興味のない高校生たちの心をしっかりつかんで話をしているのがよくわかる。

つかみもうまいし、その中でもしっかり大事なメッセージは伝えている。笑いを織り交ぜて、生徒たちを最後まで飽きさせない。先ほどの話と確かにネタは同じだったが、ネタがあればうまくいくというわけでもない。生徒たちの反応を見ながら臨機応変に反応する力も必要とされるはず。誰もができるとは思えないのだが。見事。

2、30分の法話だったがあっという間だった。笑いの中にも大事な要素、学ぶべき要素が入り、私も十分楽しませてもらった。

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