2015年9月25日金曜日

稲渕の棚田 ~明日香村の水田と曼珠沙華~

奈良の二日目ですが室生寺には午後に訪れようと思っていたので、午前中は明日香村の万葉博物館へ行こうと思っていました。ところが、初日の夜に見たニュースで、この稲渕の棚田で行われている案山子ロードについての取材が放映されていて、これはぜひ足を運んでみたい、と思ってしまったのです。そこから急いでネット検索です。スマホしかありませんので、小さな画面で一生懸命に検索していました。

まずアクセスですが、石舞台から歩いていくしかなさそうです。橿原神宮前から出ている赤かめバスという明日香村の周遊バスでまずは石舞台まで行き、そこから歩いていくしか方法はなさそうでした。石舞台までは宿泊していた桜井駅からも朝の時間にはバスが出ているようだったので、まずはこのバスに乗って石舞台まで行くことにしました。そして、いくつかのブログを読んでみると、石舞台から歩いて30分ほどのところにこの稲渕の棚田はあるようでした。30分くらいなら歩けます。ということで、急遽予定を変更して稲渕へ行くことにしました。

朝、8時45分発のバスに乗り込み、約30分ほどで石舞台に到着しました。小型のバスでしたが、10名ほどの乗客がいて、ほとんどが石舞台で降りました。石舞台のバス停にあった地図で再度確認をし、歩き始めます。まだ朝早いこともあり、あまり歩いている人は見かけません。青空が広がり、心地よい風に吹かれながらてくてく歩くこと20分強。すてきな田園風景が目の前に広がってきました。


これも昨晩のニュースで初めて知ったことですが、この稲渕の棚田は日本の棚田百選にも選ばれているそうで、なかなか有名な場所なのだそうです。特にこの時期は曼珠沙華も満開で、さらには案山子ロードの案山子コンテストまで行われているということで、観光客の数も相当多いのだとか。これからどんどん人が増えて行くのでしょう。

棚田と曼珠沙華
色が鮮やかです
それにしてもこの田園風景はすてきです。棚田とその畦道に咲く曼珠沙華との緑と赤のコントラストが何とも言えず鮮やかです。ただし、やはりその風景を切り取るとなるとなかなか難しいものがあります。カメラを構えてみても、なんとなくありきたりの風景になってしまい、シャッターを押さずに写真を撮るのをやめてしまうことも多々ありました。

さらに歩いていくと、案山子ロードの入り口が見えてきます。ここまで来ると、さすがに多くの人々の姿が見えてきます。車の路肩駐車は禁止されているのですが、ほとんどの人たちが車で来ているようで、駐車禁止のテープが貼られていないところを見つけて駐車してしまっています。

案山子路
案山子ロードにはその名の通り、たくさんの案山子が立っています。コンテストということもあり、工夫凝らした案山子がたくさんあります。今年のテーマは「田んぼで働く人」ということで、たくさんの案山子が思い思いのポーズを取りながら、仕事にいそしんでいました。個人的には昔ながらも案山子の方が好きなのですが、ここ案山子ロードの案山子たちは人形あり、タコあり、ロボット風ありとなんでもありです。

かわいらしくてついシャッターを切ってしまいました
これもなんとなく気に入ってしまいました
そんな案山子たちを見ながら細い道を歩いて行きます。そして広がるのが棚田と曼珠沙華です。あちらこちらでアマチュアカメラマンが三脚などを持ちながら歩き、思い思いの場所で写真を撮っています。きっとそんなカメラマンたちの中に常識がない人がいたのでしょう。棚田の水田はすべて人が立ち入れないように細いロープが張ってありました。曼珠沙華と水田の写真撮影に夢中になってしまうのか、あぜ道などを壊されてしまうようなこともあったようだと、あるブログに書かれていました。自分もカメラが好きですから、自分で思い描いたような写真を撮りたいとは思います。ただ、そのために人への迷惑を顧みず勝手に行動することだけは避けたいと常日頃気を付けているつもりです。ほとんどすべての水田に貼られているロープを見ていて、少しさみしい気持ちになってしまいました。

曼珠沙華ですが、赤だけではなく白や黄色もあるようです。曼珠沙華といえば赤、と思っていましたので驚きでした。曼珠沙華の別名は彼岸花。彼岸花という響きはあまり好きではないので、敢えて曼珠沙華と呼んでいます。

初めてみた白い曼珠沙華

案山子ロードを戻り、さらに進んで飛鳥の飛び石と呼ばれる場所に行ってみました。小さな川に、その川を渡れるように石が6個ほど並んでいるのですが、昔の人が置いたのでしょうか。集落の間を降りて行ったところにありました。詳しい歴史的な背景がわからないのですが、なんとなく風情のある場所ではありました。

飛鳥の飛び石

帰り道、案山子ロードの近くを通りかかったとき、どこかのテレビ局の取材が入っていたようで、浅野温子さん(たぶん)の姿を見かけました。あと一人男性の方もいらっしゃったのですが、顔はわかるのですが名前が出てきません。 誰だったっけ・・・。




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