2015年12月21日月曜日

羽黒山五重塔 ~山形県鶴岡~

山形県二日目は羽黒山五重塔です。当初、土門拳記念館を訪れるためだけに山形県を訪問しようと思っていたのですが、何かのきっかけで、「そういえば羽黒山って山形県ではなかったっけ」と思い出したのでした。調べてみると行けないわけではなさそうです。ただ、バスの本数は少ないですし、この時期に訪れる人はほとんどいなさそうです。それでも、塔好きの私からすればこのチャンスを逃すわけにはいきません。もともと行きたいとは思っていましたが、不便そうでしたし、なかなか行くチャンスはないかもしれない、と思っていただけに、これはもう行くしかない、と考えたのでした。

とにかく電車とバスの接続は悪いですし、ずいぶん時間をロスする事になりそうでしたが、その辺りは適当に時間をつぶす術を身につけてきていますが、何とかなるだろうとは思っていました。

8時40分頃に鶴岡駅に到着したのですが、バスは9時46分発。近くにあったミスドで時間をつぶします。バスに乗り込み揺られること約50分。随神門というバス停に到着です。五重塔はここから歩いて10分ほどのところにあります。

鳥居そして奥に見えるのが随神門
それにしても誰もいません。バスも途中から私一人になってしまいました。観光シーズンには開いているであろうお店もことごとく閉まっています。でも、人が多いよりはずっといいので、気を取り直して随神門という門に向かいます。

随神門をぐぐると・・・
下りきって振り返ると
羽黒山の五重塔が変わっているのは、神社に属している塔ということでしょうか。今まで見てきた塔はすべてお寺に属しています。ところが、羽黒山は出羽三山の一つであり神社なのです。ですから、随神門もお寺でいうと仁王門のような役割をしているのでしょう。

随神門をくぐると目の前には鬱蒼と茂る杉の巨木が広がります。そして石段です。まずはずっと下っていくのですが、行きが下りということは、当たり前ですが帰りは上りになるわけで、こんな石段が続くなんて書いてあったっけ、と心の中でぼやいてしまいました。

石段を下りきると、そこには小さなお宮が5つほど建っていました。もともと神社が苦手な私ですから、誰もおらず、薄暗く、不気味に見えてしまうお宮が並んでいると、やはり「こわっ・・・」と呟いてしまいます。なぜお寺はいいのに神社がダメなのか自分でもよくわからないのですが、やはりダメです。

歩みを進めていくと、赤い欄干の小さな橋があり、奥には滝も流れ落ちていました。なかなかいい雰囲気なのですが、滝の近くには小さな小さなお宮があり、やはり少し近寄りがたくてそばまで行きませんでした。
滝と石橋

さらに進んでいくと、杉林の奥にちらりと見えてきます。五重塔です。これはいい塔だ、と直感的に思いました。五重塔の手前に爺杉と呼ばれる大きな杉の木があるのですが、その杉と五重塔がとてもいいのです。誰もおらず静かな空間の中に佇む爺杉と五重塔は、それだけで現実離れした雰囲気を持っています。

爺杉と五重塔

五重塔の正面に建ってみました。すらりとした五重塔ですが、とても均整のとれた五重塔だと思いました。彩色はされていないのですが、それがまた渋い雰囲気を作っています。途中、雨がぱらついてきてしまいましたが、近くで屋根を見上げていると、杮葺きの屋根からぽつぽつと落ちる水滴もまたいい感じでした。

思ってたよりも時間を使ってしまいました。HPには随神門から拝観時間は30分ほど、と書いてあったのですが、一時間後のバスまでぎりぎりの時間になってしまいました。本当はもっとゆっくり見ていたかったのですが、このバスを逃すと二時間後になってしまうのでこれはさすがに厳しいです。ですから、もっと見ていたかったのですがバス停に戻ることにしました。

このあとバスに乗って羽黒山の頂上まで行き、神社を拝観してきたのですが、修復中なのか覆いがかぶさっていたり、よくわからないということもあったりと、ほんの10分ほどしか滞在しませんでした。もともと神社は苦手なのです。五重塔を持つ神社だから、と思って訪れたのですが、やはりぴんと来ませんでした。神社には申し訳ないのですが、まだまだ神社は遠い存在です。






羽黒山頂上の神社

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