2015年11月22日日曜日

室生寺三昧と紅葉 その① 初日

連休を利用して、久しぶりに泊まりがけの奈良へ行ってきました。もちろん、紅葉がメインにはなるのですが、今回は毎日室生寺へ行こう、と決めていました。

初日、直接室生寺へ向かいます。室生寺のFacebookや他の紅葉情報から、紅葉は見頃だと聞いてはいました。連休の中日ですし人も多いのだろうな、と覚悟もしていました。京都経由で近鉄に乗り換えて一路室生口大野を目指します。10時頃に到着したのですが、やはり随分な人出でした。

紅葉はというと、残念ながらダメでした。やはり冷え込みの弱さなのでしょう。モミジはなんとなくくしゃっとしていて色もどす黒い赤です。枯れてしまっている葉もたくさん落ちていて、変に温かい気温が続いた中で生殺しにでもあったような痛々しさでした。少しはそれなりにきれいに真っ赤に色づいている木もありましたが、残念ながら少数派です。滋賀もだめ、室生寺もダメ、あとで行くことになる全ての場所が残念な感じでしたから、今年は紅葉の外れ年なのかもしれません。天候に大きく左右されるものですから仕方がありませんし、文句をいうつもりもありません。だって室生寺はあまりにも魅力がありすぎるお寺なのですから。

なんとか赤いモミジと金堂と
紅葉しているのかしていないのか・・・
五重塔の素晴らしさは言わずもがな

まずは奥の院へ向かいました。相変わらずゼーゼーですが、避けられない修行みたいなものでしょうか。たくさんの人がゆっくりゆっくり上っていきます。この日は御影堂の特別開帳も行われているようで、そのためにさらに奥の院へ向かう人が多くなっているようです。

奥の院の納経所には顔見知りの網代僧侶がいました。覚えていてくれて、「やはり、ライトアップは難しいですか?」と聞かれたので、「今日の夜、また来ます。」と伝えると、嬉しそうな顔をしてくれるのが、逆に嬉しいものです。ただ、御朱印書きに忙しそうだったので、会話はそれくらいにしておきました。ちょっと残念でしたが仕方がありません。

奥の院からの眺め
室生の里もすてきです
奥の院のいつもの場所で、少しゆっくりしてから本堂と金堂へ向かいました。この期間は普段は入ることができない金堂の下陣に特別に入ることができます。そのような特別な期間には拝観者にすてきなクリアファイルが、記念品として渡されるのですが、その図柄が変わっていました! 前までは十二神将だったのですが、今回から金堂の素敵な写真に変わっていたのです。嬉しいサプライズです。十二神将ももちろん好きなのですが、すでに3枚頂いていたので、次も同じだったら辞退しようかな、と思っていた矢先だったのです。これは本当にとても嬉しい。

ただ、金堂の中は人でごった返していました。それほど大きくないスペースですから20人も入ればいっぱいになってしまいます。本当は座ってゆっくりしたかったのですが、そんな余裕はまったくありませんでした。明後日の平日にも訪れる予定にしていたので、その日に期待です。

この後は一旦室生寺をあとにして、明日香の稲渕へ向かいます。そして、夜にまたライトアップを見に室生寺に戻ってきます。


本堂

2015年11月19日木曜日

紅葉の湖東三山 ~西明寺~

金剛輪寺のあとは西明寺へ向かいました。11時半に愛のりタクシーに乗り込み、一路西明寺へ向かいます。車で5分ほどです。タクシーだと、本堂近くまで行ってくれるのですが、最近はあえて参道の入口で下ろしてもらい、参道を登って本堂へ行くようにしています。というのも、西明寺の参道は両側に苔むした地面が広がっていてとてもいい感じだからです。

お気に入りの参道

もちろん、参道の両側にはモミジもあります。が、西明寺の紅葉は金剛輪寺よりも厳しい感じでした。やはり一気に紅葉できず、部分的な紅葉の仕方をしている木々が多い感じがします。昨年より良かったのは、不断桜という桜の一種です。こちらは満開に近く、小さな可愛らしい花をたくさん咲かせていました。

三重塔近くのモミジもやはり茶色、黄色、緑色と艶やかさからは遠い感じではありました。残念といえば残念ですが、これも一期一会です。また来年に期待します。

西明寺 本堂

西明寺は時間的なことを考えても人は多かったです。でも、こちらも金剛輪寺ほどではありませんが、少し人が少なくなる時間帯もあり、考えていたよりもゆっくりすることができました。もちろん、本堂内にも入りました。数週間前から、以前は入ることができた後陣に入ることができなくなってしまっていて、私が好きな三尊像を拝観することはできませんでした。それでも、十二神将や四天王は素晴らしいです。観光客が多いので、説明をしてくれるおじさんの力も入ります。今回、後陣へ入れないだけでなく、秘仏の薬師如来の左右を固める日光菩薩もいませんでした。どうやら京都へ修復のための出張中で、二年ほどかかるのだそうです。日光菩薩が戻ってきたら、今度は月光菩薩も修復のために出張されるそうで、2躰がまたそろうのは四年後なのだそうです。片割れがいないのは寂しいですが、また四年後を楽しみにしたいと思います。

この代わりなのか、今まで拝観したことのない刀八毘沙門天像が開帳されていました。50センチほどの仏像ですが、十本の腕を持ち、そのうちの八本の手に刀を持つという珍しい姿なのだそうです。まだまだ仏像には詳しくないのですが、確かに刀を八本も持つ毘沙門天は初めてお目にかかりました。

外に出てベンチに座り、周りをぼーっと見ていました。金剛輪寺の三重塔は高台の上にあるので距離をとっても下から見上げる形になってしまいます。でも、西明寺の三重塔は全体像をいい感じの距離から眺めることができます。そして今回、西明寺の三重塔はなかなか優美な形をしているなぁ、としげしげと眺めてしまいました。普段は五重塔ばかりをメインに見てしまうのですが、西明寺の三重塔はすっきりとしていてとても均整のとれた塔だと改めて感じました。

たくさんの人が・・・
でも紅葉は今一つ・・・
それでも、少し遠目から見るといい感じにはなります
三重塔近くまで行ってみると、見覚えのある係りの方が三重塔内部の拝観のために立っていました。向こうも覚えていてくれているような感じはしましたが、どうでしょうか。

紅葉は今一つですが、やはり西明寺の好きなお寺の一つに挙げられると思います。そして、個人的に好きなのは新緑の季節です。紅葉のように色鮮やかな感じではありませんが、とにかく人がいなくて静か。そして太陽が出ていれば、キラキラと輝く青緑の新緑がとてもまぶしく、十分見る価値があると思っています。そして、もちろんお寺全体の佇まいと安置されている仏像が素晴らしい。ただ、以前までは後陣に入ることができたのですが、今回からは入ることができなくなってしまっていました。後陣には個人的に気に入っている釈迦三尊像があったので、お目にかかることができなくなってしまったのがとても残念です。いつかまた公開してくれるのでしょうか・・・。

この後は、また愛のりタクシーで駅に向かい、あとはまた東京に向かいます。あっという間の一日でしたが、来た甲斐はありました。

西明寺不断桜

2015年11月17日火曜日

紅葉の湖東三山 ~金剛輪寺~

今年の湖東三山は日帰りです。三山といっても、今回は時間の都合で金剛輪寺と西明寺のみです。天気は残念ながら曇天。昨年の湖東三山では日差しの中での紅葉があまりにもインパクトがあったので、今回もそれを期待してしまいましたが、今回は曇天の紅葉です。もちろん、どんな天気でも楽しもうと思っていますが。

9時前に近江鉄道の豊郷駅から愛のりタクシーを利用して金剛輪寺へ向かいます。9時過ぎに金剛輪寺には到着したのですが、人がほとんどおらず逆にびっくりしてしまいました。本堂へ向かう上りの参道もまだまだひっそりしています。ずらりと並ぶ小さなお地蔵さんたちは、一人でいると少し不気味な感じがしないでもないのですが、周りに人の気配があるとそれほど怖い感じはしません。
最後の階段を登りきり本堂に到着です。紅葉はまだ少し早い感じもしますが、それでも緑、黄色、そして赤のグラデーションが素晴らしいです。ただ、紅葉をし始めた部分、紅葉した部分、そしてすでに茶色く変色してしまった部分が混在する木が多いように感じました。一気に紅葉できず時間がかかりすぎてしまったためなのでしょうか。朝晩の冷え込みが弱いからなのかもしれません。さすがに昨年のような目を奪われる艶やかさはありませんでした。

それでも十分素晴らしいとは思います。昨年のことがなければ、今年の紅葉も十分素晴らしいと感じていたと思います。

もちろん、本堂内の仏像も拝観してきました。ここのご本尊は聖観音菩薩ですが秘仏です。一度だけ、特別開帳で拝観が叶いましたが、今度はいつになるかわかりません。もしかしたら、もう拝観できるチャンスはないかもしれません。

そんなことを思っていると、外が少しずつ騒がしくなってきました。ひょいと外を見てみると、ぞろぞろと人々が入ってきます。いよいよ団体客のお出ましです。あっという間に境内は多くの観光客でいっぱいになってしまいました。平日ですから休日に比べれば少ないのでしょうが、先ほどの静けさが嘘のようです。

それでも、ベンチに座ってぼーっとしていると、時々団体客の波の合間になるのか、ふっと人が少なくなり静かになるときがあります。そんな時を狙って写真を撮ったりしていました。

次はやはり愛のりタクシーで西明寺へ向かいます。少し早目に降りてしまったので、近くの売店でぜんざいを注文すると、なんと「これおまけね」と何やらてんぷらのようなものを持ってきてくれました。最初はお芋のてんぷらかしら、と思って口に運んだのですが、なんと中身はお稲荷さん。お稲荷さんのてんぷらはもちろん初めてです。油揚げにご飯が入ったあのお稲荷さんをてんぷらのようにして揚げているのです。これがまたなかなか美味しい。少しお腹が空いていたこともあって、ぺろりと頂いてしまいました。こんなちょっとした心遣いがあるところが、とてもうれしいですしまた来ようとも思う理由にもなります。

それでは、これから西明寺へ向かいます。
金剛輪寺
紅葉と三重塔
赤が鮮やか!
グラデーションも
説明を追加
艶やか
金剛輪寺の参道

2015年11月15日日曜日

十二神将特別展示 ~東寺~

龍谷ミュージアムの後に東寺へ向かいました。この頃には雨足も随分と強くなってきたのですが、東寺では十二神将の特別展示が行われていて、これは見逃すわけにはいきません。バスで一駅ではありましたが、一日乗車券もありましたし、雨も振っていたということで、バスに乗って東寺まで向かいました。

やはり人は多かったですが、境内も広いですし、いろいろな場所に分散されるのであまり気にはなりません。

紅葉の見頃はもう少し先のようですが、やはり五重塔とのコントラストは素敵です。今回、五重塔の内部拝観も可能だったのですが、以前にも拝観したことがありましたし、それほどたっぷりの時間的余裕がなかったので飛ばしてしまいました。



ぶれてる・・・


雨足が強いです・・・


まずは金堂で薬師三尊像を拝観します。普段はこの薬師如来の台座を囲むように配置されている十二神将が、今回はずされて別の場所で展示されているのです。十二神将が外された台座はやはりすっきりとし過ぎていて違和感があります。ここの薬師如来の表情はわりと好きです。

次に講堂で立体曼陀羅と呼ばれる仏像群を拝観しました。ここでも、普段は入ることができない仏像群の後方へ回ることができるようになっていて、これまたとても興味深かったです。普段は見ることができない仏像の後ろ姿を見ることができるのですから。個人的には帝釈天の乗る象と、明王の乗る水牛(?)のお尻が何とも言えず可愛らしくて気に入ってしまいました。
そしていよいよ十二神将です。

薄暗い灌頂堂の中に入ってすぐ目に飛び込んでくるのは2躰の十二神将でした。一瞬、公開されているのはこの2躰だけなのかと思いましたが、奥にまた別の部屋があり、他のすべての十二神将が公開されていました。普段は金堂の薬師如来の台座のまわりに立っているのであまり近くで見ることができません。今回手を伸ばせば触れるほどの距離で見ることができたのですが、思っていたよりも大きな像でびっくりしました。もちろん表情も豊かですし、今にも動き出しそうな躍動感ある立ち姿です。12躰もあるので、名前はほとんど覚えられていないのですが、自分の干支を守るとされている神将は少しずつ覚えてきました。時代やお寺によって、守る干支がずれていたりするのですが、それはそれで興味深いと思いました。

見学者も多かったように思います。灌頂堂の外には列を作るための柵も用意されていたので、多いときは人数制限もあったのかもしれません。今回はすぐに中に入れましたが、ひっきりなしに拝観者が訪れていました。それだけの価値は十分あります。これだけ近くに見ることができる機会は今後あるのかないのかもわからないのですから。

京都駅まで歩ける距離ではありましたが、疲れがたまっていたこともありバスを利用してしまいました。これで今回の弾丸京都日帰りは終了です。帰りの新幹線の中でも爆睡してしまいました。最近、新幹線に乗った途端寝てしまうので、富士山を見ることがほとんどなくなってしまいました。


雨のモミジもすてきです
これは良かった!

2015年11月14日土曜日

心の洗濯 ~龍安寺 京都~

龍谷ミュージアムでアンコールワットへのみちを見学する前に、久しぶりに龍安寺まで行ってきました。少しまだ早いとはいえ、すでに紅葉の時期が始まっています。紅葉の時期の京都は一年で一番混む時期だと聞いていますので、少し早い時期だったとしても相当な人出なのだろうな、と覚悟はしていました。ですから、龍安寺へ行くかどうかもずいぶん悩みました。龍安寺の石庭はやはり自分の中では一番好きな石庭です。でも、あまりにも有名になりすぎて、とてもうるさい、というのが嫌でした。春の桜の季節に訪れたときも、あまりの人の多さとそのざわざわした感じがどうしてもだめで、少し龍安寺から遠のいていたのも事実です。

でもやはり行きたかったのです。最近、精神的にも肉体的もずいぶん疲れが溜まっていました。仕事からのストレスも多いですし、分刻みに動いている感じもして、ずいぶんと疲れているなぁ、と思っていました。普段はあまりそのようなことを考えない性質なので、そう考えてしまっている自分が少し心配でもあったのです。だからこそ、仏像でも石庭でも何か心を落ち着かせて見つめていられる場所を無性に欲していたのかもしれません。

いろいろ考えましたが、結局龍安寺にしましたが、龍安寺にして正解でした。9時頃に到着したときには、駐車場には大型バスが3台停まっていました。あ~やはり人は多いのだなぁ、と覚悟をしたのですが、入ってみると思いのほか静かで驚きました。もちろん人は常時おりましたが、うるさいとか騒がしい感じではありません。時間によっては団体客が訪れることもありますが、それほど長時間滞在することなく去っていくので、その合間合間が意外と静かで心を落ち着かせて石庭を眺めていることができました。





やはり龍安寺の石庭はいいです。何がいいのかよくわからないのですが良いです。借景と呼ばれる外側の木々は少しずつ色付き始めているようでしたが、まだ見頃まではいっていないようです。それでもシンプルな景観に色を添えていて、いい感じでした。

もう少しゆっくりしたい気持ちもありましたが、バスの時間も近づいてきていたので龍安寺を後にして龍谷ミュージアムへ向かいます。龍安寺の石庭は今度冬に訪れようかな、と思っています。冬の方が静かなので。









アンコールワットへのみち ~龍谷ミュージアム 京都~

京都にある龍谷ミュージアムにて「アンコールワットへのみち」という展示が12月20日まで行われています。その前に行われていた玄奘展を調べていた際に知ったのですが、私のお寺・仏像巡りの元々のきっかけがアンコールワットですから、これは行かないわけにはいきません。この日は特別講演も開催されるということで、早い段階から京都行きを決めていました。

この日は朝から小雨の振る日でしたが、メインがミュージアムと講演会なので、それほどにするほどでもありません。ミュージアムの前後に訪れた龍安寺と東寺に関してはまた別の記事で書くことにします。

今回の展示は、アンコール王朝における丸彫りの彫像の変遷に着目しており、とても興味深いものでした。様々な様式があることは知っていましたが、細かすぎましたし、プノンペンの博物館でもあまりしっかりとした説明がないこともあり、よくわからないままでした。ところが、今回の展示は規模こそはそれほど大きいものではありませんが、中身はとても濃く、個人的にとても勉強になりましたしアンコールの彫像にさらに興味を持つようになりました。


ほとんどの彫像は1m~1.5mほどのものばかりですが、これほど間近でゆっくり見学することはなかなかできません。また、今回は音声ガイドも借りたので、さらにじっくり鑑賞することができました。時代によって変わっていく模様や形式が紹介されているのですが、本当に小さな変化だったりもするので、よくここまで形式的に区別ができるようになったものだと、改めて感心させられます。言われてみれば、なるほどね、とは思いますが、自分ではまったく気付きもしなかったことばかりです。頭頂部、髻、冠帯、腰布のなどの模様や形の変化など、とても丁寧に説明されているので、素人の私にもよくわかります。

また、仏教の神々として吸収されたヒンドゥー教の神々が、日本ではどのように扱われているかの説明もあり、とても興味深かったです。ラクシュミーが吉祥天、ブラフマーが梵天、インドラが帝釈天などはすでに知っていましたが、プラシュナーパーラミターと呼ばれる女神像が般若波羅蜜多菩薩だろうとか、興味深い新たな知識もたくさんありました。最初の頃は、ヒンドゥー教と仏教がなぜ混在しているのかさっぱり理解ができなかったアンコール王朝やアンコール遺跡でしたが、十何年とカンボジアを訪れ、自分なりに勉強している中で、少しずつ理解が深まってきましたし、知れば知るほど面白くなり興味もわいてきています。当分はカンボジア通いと奈良通いは続きそうだな、と一人ニヤニヤしていました。

講演会では福岡市の学芸員の方が丁寧に写真を交えながら説明をしてくださり、こちらもまたわざわざ京都まで来た甲斐がありました。最初に講演者の方が、「この展示会は巡回展なんです」と言ったときは、まさか東京に来る予定なのか、と焦ったのですが、幸か不幸か東京には来ないとのことでした。龍谷ミュージアムのあとは、姫路、名古屋、そして東北を巡回するのだそうです。

講演を聞き終わった後、またじっくりと彫像を見たい思いに駆られましたが、東寺でも今見なければ今度いつ見られるかわからないような特別展示が行われていたので、そちらに向かうことにしました。


2015年11月2日月曜日

特別開帳 ~観菩提寺 島ヶ原~

法隆寺の駅から加茂へ向かい、そこで関西線に乗り換えて島ヶ原へ向かいました。初めて関西線に乗ったのですが、JRという割にはとってもローカルな路線で驚いてしまいました。何よりSuicaが使えないのです。もちろんワンマンで単線。駅と駅の間隔もずいぶんあります。沿線は森と田畑が広がり、時折民家がポツポツと見えるほど。

そんな関西線の島ヶ原駅から車で五分ほどのところに観菩提寺はあります。観菩提寺の存在を知ったのは、ある旅行会社のパンフレットでした。そこに、33年に一度のご開帳ということが書かれていたのです。調べてみると、実際には33年ごと以外にも特別な年にはご開帳があったときもあるようですが、珍しいことには変わりません。もしかしたら、次は本当に33年後かもしれないわけです。となれば、この機会は逃したくはありません。ということで、初めての関西線に揺られながら、島ヶ原へ向かったのでした。

もちろん、これほどの場所ですから、公共の交通機関など皆無に等しく、歩くしかないかな、とは思っていました。ところが、色々調べてみると、特別開帳ということでシャトルバスが運行されることがわかりました。もちろん、1時間に1本という少なさですが、ないよりはましです。やはり本数の少ない関西線とうまくつながっているようで、乗り継ぎの時間はいい感じです。

13時8分に島ヶ原に到着し、10分発のシャトルバスに乗り込みます。シャトルバスといってもワゴン車ですが、日曜日ということもあるのか、9人分の座席は満席になってしまいました。のどかな道を走ること5分。観菩提寺に到着します。

驚いたのはシャトルバスが無料だったこと、そして観菩提寺で長蛇の列ができていたことです。日曜日から一週間のご開帳で、この日の午後1時から開帳が始まっていました。500円の拝観券を購入して列に並びます。普段はひっそりとしている場所のようですが、さすがにこの日は車も人も多かったです。
観菩提寺の山門前


早く拝観したいという気持ちもありますが、列が早く進むということは拝観時間が短いということにもなるので、ここは気長に待つことにします。やはり33年に一度のご開帳ですし、もしかしたらもう二度と拝観できない可能性もあるわけですから、ゆっくり拝観したいのです。

ゆっくりゆっくり本堂が近づいてきます。そして、ついに本堂の中へ入ります。それほど大きくない本堂内なので、本堂内に入るとすぐにご本尊の秘仏、十一面観音を目にすることができます。

正月堂本堂
本堂から山門を見る
体のわりに顔が大きいな、というのが最初の印象でした。あまり顔と体のバランスが良さそうには見えなかったのです。顔は男性的なお顔でした。目を薄く開け、厚い唇を持ち、じっとこちらを見つめています。次々に拝観者が来るのであまり長居をしても迷惑になるのですが、やはりこれが最後かもしれないということで、少し流れから外れたところでしばし眺めさせてもらいました。

ご本尊の裏手には別の仏像が4体ほどあるのですが、説明書きがないので何なのかがわかりません。日光・月光菩薩のようにも見えましたが、全く違うかもしれません。

観菩提寺本堂

外に出てご朱印を頂きに列に並びます。丁寧に書いてくれているらしく、思ったより時間がかかっていました。時間によっては1時間遅くなっていたかもしれないのですが、この時間にこれて良かったです。帰りの新幹線の時間が決まっていましたし、島ヶ原からの電車が1時間に一本しかないことを考えると、1時間遅ければご朱印を頂く時間はなかったでしょう。

20分ほど待った後、無事にご朱印を頂きました。後はまたシャトルバスに乗って島ヶ原へ戻るだけです。

日帰りにしては移動距離が長かったかもしれませんが、やはり行って良かったです。帰りの新幹線の中では爆睡してしまいました。







少しずつ秋が近づいています
島ヶ原の駅