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2015年11月15日日曜日

十二神将特別展示 ~東寺~

龍谷ミュージアムの後に東寺へ向かいました。この頃には雨足も随分と強くなってきたのですが、東寺では十二神将の特別展示が行われていて、これは見逃すわけにはいきません。バスで一駅ではありましたが、一日乗車券もありましたし、雨も振っていたということで、バスに乗って東寺まで向かいました。

やはり人は多かったですが、境内も広いですし、いろいろな場所に分散されるのであまり気にはなりません。

紅葉の見頃はもう少し先のようですが、やはり五重塔とのコントラストは素敵です。今回、五重塔の内部拝観も可能だったのですが、以前にも拝観したことがありましたし、それほどたっぷりの時間的余裕がなかったので飛ばしてしまいました。



ぶれてる・・・


雨足が強いです・・・


まずは金堂で薬師三尊像を拝観します。普段はこの薬師如来の台座を囲むように配置されている十二神将が、今回はずされて別の場所で展示されているのです。十二神将が外された台座はやはりすっきりとし過ぎていて違和感があります。ここの薬師如来の表情はわりと好きです。

次に講堂で立体曼陀羅と呼ばれる仏像群を拝観しました。ここでも、普段は入ることができない仏像群の後方へ回ることができるようになっていて、これまたとても興味深かったです。普段は見ることができない仏像の後ろ姿を見ることができるのですから。個人的には帝釈天の乗る象と、明王の乗る水牛(?)のお尻が何とも言えず可愛らしくて気に入ってしまいました。
そしていよいよ十二神将です。

薄暗い灌頂堂の中に入ってすぐ目に飛び込んでくるのは2躰の十二神将でした。一瞬、公開されているのはこの2躰だけなのかと思いましたが、奥にまた別の部屋があり、他のすべての十二神将が公開されていました。普段は金堂の薬師如来の台座のまわりに立っているのであまり近くで見ることができません。今回手を伸ばせば触れるほどの距離で見ることができたのですが、思っていたよりも大きな像でびっくりしました。もちろん表情も豊かですし、今にも動き出しそうな躍動感ある立ち姿です。12躰もあるので、名前はほとんど覚えられていないのですが、自分の干支を守るとされている神将は少しずつ覚えてきました。時代やお寺によって、守る干支がずれていたりするのですが、それはそれで興味深いと思いました。

見学者も多かったように思います。灌頂堂の外には列を作るための柵も用意されていたので、多いときは人数制限もあったのかもしれません。今回はすぐに中に入れましたが、ひっきりなしに拝観者が訪れていました。それだけの価値は十分あります。これだけ近くに見ることができる機会は今後あるのかないのかもわからないのですから。

京都駅まで歩ける距離ではありましたが、疲れがたまっていたこともありバスを利用してしまいました。これで今回の弾丸京都日帰りは終了です。帰りの新幹線の中でも爆睡してしまいました。最近、新幹線に乗った途端寝てしまうので、富士山を見ることがほとんどなくなってしまいました。


雨のモミジもすてきです
これは良かった!

2015年11月14日土曜日

心の洗濯 ~龍安寺 京都~

龍谷ミュージアムでアンコールワットへのみちを見学する前に、久しぶりに龍安寺まで行ってきました。少しまだ早いとはいえ、すでに紅葉の時期が始まっています。紅葉の時期の京都は一年で一番混む時期だと聞いていますので、少し早い時期だったとしても相当な人出なのだろうな、と覚悟はしていました。ですから、龍安寺へ行くかどうかもずいぶん悩みました。龍安寺の石庭はやはり自分の中では一番好きな石庭です。でも、あまりにも有名になりすぎて、とてもうるさい、というのが嫌でした。春の桜の季節に訪れたときも、あまりの人の多さとそのざわざわした感じがどうしてもだめで、少し龍安寺から遠のいていたのも事実です。

でもやはり行きたかったのです。最近、精神的にも肉体的もずいぶん疲れが溜まっていました。仕事からのストレスも多いですし、分刻みに動いている感じもして、ずいぶんと疲れているなぁ、と思っていました。普段はあまりそのようなことを考えない性質なので、そう考えてしまっている自分が少し心配でもあったのです。だからこそ、仏像でも石庭でも何か心を落ち着かせて見つめていられる場所を無性に欲していたのかもしれません。

いろいろ考えましたが、結局龍安寺にしましたが、龍安寺にして正解でした。9時頃に到着したときには、駐車場には大型バスが3台停まっていました。あ~やはり人は多いのだなぁ、と覚悟をしたのですが、入ってみると思いのほか静かで驚きました。もちろん人は常時おりましたが、うるさいとか騒がしい感じではありません。時間によっては団体客が訪れることもありますが、それほど長時間滞在することなく去っていくので、その合間合間が意外と静かで心を落ち着かせて石庭を眺めていることができました。





やはり龍安寺の石庭はいいです。何がいいのかよくわからないのですが良いです。借景と呼ばれる外側の木々は少しずつ色付き始めているようでしたが、まだ見頃まではいっていないようです。それでもシンプルな景観に色を添えていて、いい感じでした。

もう少しゆっくりしたい気持ちもありましたが、バスの時間も近づいてきていたので龍安寺を後にして龍谷ミュージアムへ向かいます。龍安寺の石庭は今度冬に訪れようかな、と思っています。冬の方が静かなので。









アンコールワットへのみち ~龍谷ミュージアム 京都~

京都にある龍谷ミュージアムにて「アンコールワットへのみち」という展示が12月20日まで行われています。その前に行われていた玄奘展を調べていた際に知ったのですが、私のお寺・仏像巡りの元々のきっかけがアンコールワットですから、これは行かないわけにはいきません。この日は特別講演も開催されるということで、早い段階から京都行きを決めていました。

この日は朝から小雨の振る日でしたが、メインがミュージアムと講演会なので、それほどにするほどでもありません。ミュージアムの前後に訪れた龍安寺と東寺に関してはまた別の記事で書くことにします。

今回の展示は、アンコール王朝における丸彫りの彫像の変遷に着目しており、とても興味深いものでした。様々な様式があることは知っていましたが、細かすぎましたし、プノンペンの博物館でもあまりしっかりとした説明がないこともあり、よくわからないままでした。ところが、今回の展示は規模こそはそれほど大きいものではありませんが、中身はとても濃く、個人的にとても勉強になりましたしアンコールの彫像にさらに興味を持つようになりました。


ほとんどの彫像は1m~1.5mほどのものばかりですが、これほど間近でゆっくり見学することはなかなかできません。また、今回は音声ガイドも借りたので、さらにじっくり鑑賞することができました。時代によって変わっていく模様や形式が紹介されているのですが、本当に小さな変化だったりもするので、よくここまで形式的に区別ができるようになったものだと、改めて感心させられます。言われてみれば、なるほどね、とは思いますが、自分ではまったく気付きもしなかったことばかりです。頭頂部、髻、冠帯、腰布のなどの模様や形の変化など、とても丁寧に説明されているので、素人の私にもよくわかります。

また、仏教の神々として吸収されたヒンドゥー教の神々が、日本ではどのように扱われているかの説明もあり、とても興味深かったです。ラクシュミーが吉祥天、ブラフマーが梵天、インドラが帝釈天などはすでに知っていましたが、プラシュナーパーラミターと呼ばれる女神像が般若波羅蜜多菩薩だろうとか、興味深い新たな知識もたくさんありました。最初の頃は、ヒンドゥー教と仏教がなぜ混在しているのかさっぱり理解ができなかったアンコール王朝やアンコール遺跡でしたが、十何年とカンボジアを訪れ、自分なりに勉強している中で、少しずつ理解が深まってきましたし、知れば知るほど面白くなり興味もわいてきています。当分はカンボジア通いと奈良通いは続きそうだな、と一人ニヤニヤしていました。

講演会では福岡市の学芸員の方が丁寧に写真を交えながら説明をしてくださり、こちらもまたわざわざ京都まで来た甲斐がありました。最初に講演者の方が、「この展示会は巡回展なんです」と言ったときは、まさか東京に来る予定なのか、と焦ったのですが、幸か不幸か東京には来ないとのことでした。龍谷ミュージアムのあとは、姫路、名古屋、そして東北を巡回するのだそうです。

講演を聞き終わった後、またじっくりと彫像を見たい思いに駆られましたが、東寺でも今見なければ今度いつ見られるかわからないような特別展示が行われていたので、そちらに向かうことにしました。


2015年9月24日木曜日

玄奘さん ~龍谷ミュージアム 京都~

広隆寺の次に、京都に寄った目的の龍谷ミュージアムを訪れてきました。

最初は特に行くつもりはなかったのですが、薬師寺に関わりがあることを知って、これは行ってみる価値があるかも、と思ったのです。もともと仏像やお寺のお堂などに興味があり、仏教の経典や開祖にはあまり興味がありませんでした。ただ、三蔵法師のモデルといわれる玄奘さんについては知っておいてもいいのでは、と思ったのです。

バスを乗り継いで西本願寺の真向かいにある龍谷ミュージアムへ向かいました。到着してチケットを買っていると、5分後から薬師寺の僧侶による法話が始まるというアナウンスが入りました。これは聞かない手はありません。すぐに、講義室へ向かいました。

今回の法話者は、以前薬師寺で修学旅行生に向かって話をしていたのを聞かせてもらった加藤僧侶でした。向こうは当たり前ですが私のことを知るわけはありませんが、勝手に親しみを覚えてしまいます。

玄奘さんの企画展ということで、玄奘さんについての話から、人生についての話をしてくれました。お経を読む、お経を写すということはどういうことなのか、功徳を積むとはどういうことなのか、などをわかりやすく加藤僧侶なりの考えを交えて話してくれました。もちろん、薬師寺の僧侶らしく、途中で笑いを交えます。淀みなく話を進めていきますから、改めて彼らのトーク術のレベルの高さに感心してしまいます。話の内容よりそちらの方を感心させられたかもしれません。

加藤僧侶曰く、写経は心を落ち着けて自分のことを振り返る時間なのだそうです。そうして自分の内面を見つめ、これからどうあるべきかを静かに考える時間なのだと。だからぜひ薬師寺の写経をやってみて欲しい、とさらりと薬師寺の写経の宣伝もしていました。個人的に写経は宗教の違いもあって躊躇するところがあるのですが、心をしずめて自分を振り返る時間の大切さという意味ではとても納得するところがあります。宗教が異なるとはいえ、お寺を訪問したり、仏像を拝観させていただきながら、ボーっと過ごしている時間が、自分にとっては自分を振り返る大事な時間なように思うからです。

法話のあと、展示品を見学しました。玄奘さんの性格や生涯、そして働きなどがわかりやすく解説されていて、思っていた以上に楽しめました。玄奘さんは「真面目でストイック」なのだそうです。3万キロを歩いた人でもありますから、孫悟空の映画に出てくるような華奢な人ではなく、もっと力強い人だったに違いない、と加藤僧侶も言っていました。それにしても莫大な量の仏典を中国に持ち帰り、そしてそれらを翻訳するという神技を成し遂げた人です。神格化されるのもわかる気がします。ただ、個人的に、この世の人を神格化して拝むことはどうもしっくりこないというか、納得できない部分があるので、お寺などで上人の像があっても、あまりじっくり鑑賞することがありません。その人の業績が確かに素晴らしいもので、賞賛に値することはまったく否定しませんが、その人を拝む・信仰することには違和感を感じてしまうのです。

見学後は、ミュージアムのカフェで昼食をとったあと、奈良へ向かいました。



2015年9月23日水曜日

弥勒菩薩半跏思惟像 ~広隆寺 京都~

シルバーウィークに家にいるわけはありませんね。もちろん、家を飛び出しました。そして行き先は奈良です。ただ、京都の龍谷ミュージアムに寄りたかったので、朝の時間を利用して久しぶりに広隆寺へ行ってみることにしました。

広隆寺と言えば、国宝第一号の弥勒菩薩半跏思惟像で有名ですが、以前訪れたときに頂いた御朱印がスタンプだったので、あまり良い印象がなかったのです。ですが、やはり国宝第一号はもう一度見ておきたいな、思ったのでした。

バスの1日乗車券を500円で購入して、広隆寺へ向かう京都バスを待ちます。バスに揺られること30分ほどで広隆寺に到着しました。

境内は割合と広いのですが、ほとんどの仏像は新霊宝殿にあるために、本堂などは訪れる人がほとんどいないようで、皆さんすぐに霊宝殿へ向かいます。私もまっすぐ霊宝殿へ向かってしまいました。

照明をほとんど落とした状況の霊宝殿なので、目が暗さに慣れるまで少し時間がかかります。まず並んでいるのは十二神将です。やはり十二神将好きとしては時間をかけて見てしまいます。ただ、ここの十二神将は干支とのつながりはないようで、また違った魅力を持つ神将たちです。

そして弥勒菩薩半跏思惟像です。見たとき、あれ?と思ってしまいました。プロポーションがあまり良くないのです。胴体のサイズに比べて頭のサイズが大きいのです。国宝第一号に向かって失礼かと思うのですが、中宮寺の弥勒菩薩半跏思惟像の方が魅力的に思えてしまいました。ところが、国宝第一号の横に座す一回り小さな弥勒菩薩半跏思惟像がとても魅力的に感じてしまったのです。もちろん、これも国宝ですが、表情も身体の感じもいい感じです。

そんなことで、今回も広隆寺は少し不完全燃焼的な感じで終わってしまいました。拝観料は700円となかなかの値段です。悪くはないのですが、また行くかどうかは微妙な感じです。

2015年6月25日木曜日

臨地講座その2 ~西本願寺~

西本願寺は初めてです。大きく有名すぎてあまり興味がわかなかったので、なかなか足が向きませんでした。ですので、今回はいい機会でした。そうでもなければ行くことはなかったかもしれません。13時に西本願寺に再集合し、今回は西本願寺の僧侶による説明の下、阿弥陀堂から順番に拝観しました。

西本願寺の阿弥陀堂

阿弥陀堂の中は珍しく写真撮影が可能ですが、隣の御影堂は不可です。仏像が安置されている阿弥陀堂はOKなのに、親鸞聖人の像が祀られている御影堂はダメ、と言うのも不思議な感じがします。ちなみに普通「御影堂」は「みえいどう」と読むのですが、西本願寺では「ごえいどう」と読むそうです。個人的なものですが、仏像には興味があるのですが上人などの人をかたどった像は苦手です。ですので、阿弥陀堂の阿弥陀如来像には興味がわくのですが、御影堂の上人像にはまったく興味がわきません。

阿弥陀堂の外陣
阿弥陀堂の外陣
印象的だったのは、阿弥陀堂も御影堂も内側の装飾がとても色鮮やかで豪華だったことです。もちろん改修されているからこその色合いでしょうけれど、彫刻にしても柱に施された装飾にしてもとても豪華です。東寺の五重塔の中を拝観する機会があったのですが、やはり色彩は鮮やかでした。古刹と呼ばれる寺院も建築当初はとても鮮やかだったのかもしれません。そんなことを考えると、時代を経てきた古刹と呼ばれる質素な感じのお寺が好きな私はもしかしたら間違っているのかも、と思ってしまうときもあります。仏像も金箔が貼られ金色に輝いていたことでしょう。でも私はキラキラの仏像は苦手なのです。別に気にしなくても良いことなのかもしれませんが、少し考えてしまいます。

西本願寺の御影堂

阿弥陀堂、御影堂と周り、虎の間や鸛の間と呼ばれる部屋などをまわってきました。能舞台が二か所もあったりして、なかなか興味深いことは確かです。面白かったのは畳の敷き方です。昔の武士たちは袴を履き、すり足で動いていたそうです。そのすり足と同じ方向に畳の目が配置されていて、滑りやすいようになっているのです。よく考えられているなあ、と感心してしまいました。また、遠近法も利用されていて、上座に座る者が大きく見えるように工夫までされていたそうです。やはり権力者というのは見かけもとても大事にするのでしょう。

今回のメインは飛雲閣の見学のようでした。個人的にはどれほどのものなのかまったく知らなかったので、担当者から「飛雲閣の見学を楽しみにこの講座に参加された人も多いのではないでしょうか。」と言われて、少し驚いたほどです。飛雲閣なるものの存在もこのツアーに参加するまで知りませんでしたので、その場所が普段は非公開の場所であることももちろん知りませんでした。

非公開ですからもちろん写真撮影はすべて禁止です。小さな庭の真ん中に池があり、その池の真ん中にこの飛雲閣が建っています。見た瞬間に素人ながら面白い建物だな、と思いました。すべてが非対称なのです。三階建の建物ですが、正面から見て一階の左半分の上に二階部分があり、その二階部分のさらに左半分の上に三階部分があります。その三階部分は摘星楼(てきせいろう)と呼ばれていて、星に手が届くような景観が楽しめたのだろうといいます。なんともすてきなネーミングです。星を摘むことのできる場所。そこで星を眺めてみたいものです。

普段はこの飛雲閣の中に入ることは許されないようなのですが、今回はこれまた特別に中に入ることができました。ただ、あまり建物の内装についての興味がないですし、知識もほとんどない状態なので、襖に描かれた絵がすばらしいとか、茶室がどうこうとか、その価値をほとんど見いだせないままの見学になってしまいました。ちょっともったいないな、と我ながら思いましたが仕方がありません。飛雲閣の佇まいはすてきだとは思いましたが、なにせ写真撮影が一切不可なので、うまくその景観を説明することができません。機会があるのであれば、一度は見る価値はあるのではないかとは思います。


西本願寺の唐門

最後に国宝に指定されている西本願寺の唐門の見学です。これまた豪華絢爛な門です。少し日光東照宮のことを思い出してしまいました。唐門は黒や青を使っているので、東照宮よりは落ち着いた感じがしますが、やはり派手です。たまに見るのは良いのですが、個人的にはやはり落ち着いた感じの色あせた建物の方が好きなようです。

ここで僧侶によるツアーは終了です。この後は、最後の目的地である京都タワーへ向かいます。大気の状態が不安定のようで、午前中とは異なり真っ黒な雲が見え始めていましたが、特に降られることなく京都タワーに到着しました。ここももちろん初めてです。こここそ、この機会でもなければ絶対に登ることはなかったでしょう。いくら高いところが好きとはいえ、わざわざお金を払ってまで上りたいと思えるような場所ではないからです。それでも、行って良かったとは思います。京都の町は、東寺の五重塔より高い建物は建てない、という暗黙のルールがあったそうで、131mというそれほど高くはない京都タワーでも、とても遠くまで見晴らすことができます。昨日の大雨で空気もきれいだったようで、大阪のアベノハルカスまで見ることができました。

今回の臨地講座「塔と楼閣」は第1回目ということで、人気があれば二回・三回と続けたいと係の方が話していました。ぜひ参加してみたいと思いますが、あとは日程と場所でしょう。塔と楼閣ということですが、他の場所だとどのようなところが挙げられるのかまったく見当がつきません。楽しみに待ちたいと思います。

下から見上げる京都タワー
京都タワーより 遠くに清水寺の三重塔が見える
京都タワー

2015年6月23日火曜日

近畿文化会 臨地講座その1 ~東寺~

今年、近畿文化会なるものの会員になったのですが、東京で開かれる月に一回の講習会にはまだ一度も出席したことがありません。土曜日の午後なのでいつも仕事で忙殺されているからです。

今回、臨地講座が京都で開かれることになり、弾丸京都日帰りで参加してきました。近畿文化会では様々な臨地講座が開かれているのですが、今回の講座名が「塔と楼閣」であり、さらには訪問場所が東寺と西本願寺ということで、これはぜひとも参加したいと思っていたのです。

天気予報は雨のち曇。三時間ごとの予報を見てみると午前も午後も雨がぱらつくようなものでした。ところが。京都に到着すると雨は上がり、青空まで見えるではありませんか。そして、あれよあれよというまに真っ青な空が頭上に広がってしまいました。雨は面倒だなとは思っていましたが、まさか青空が広がるとは思ってもいませんでしたので驚きました。日焼け止めも塗っていません。仕方がないので雨用に持参した折りたたみ傘を日傘代わりに使いました。

今回の参加者数は56名。定員は40名のはずだったのですが、人気があって増やしたのでしょう。もちろん全員が年配者。少々場違いな気がしましたが、このような講座はやはり年配者が主流なのでしょう。まずは係員の後についてぞろぞろと東寺へ向かいます。

東寺では月に一度の弘法市が開かれていて、敷地内は人でごった返していてすごかったです。いつもは広めの駐車場が出店で埋め尽くされ、その間をたくさんの人々が行き交っています。これは大変だ、と思ったのですが、ほとんどは弘法市が目当てで東寺の有料になる敷地内にはほとんど入らず、五重塔や金堂、講堂はごった返すというほどではありませんでした。それでもいつもよりは人が多かった気がします。

東寺と言えば五重塔
蓮にはまだ少し早い
まずは五重塔へ向かいます。木陰に入り太陽の強烈な日差しを避けつつ、京都繊維大学の矢ヶ崎先生の説明を聞きます。さすがにこの大人数でしたので、マイクを利用しての説明です。
次は講堂と金堂の間の日陰で、建築様式の違いについて説明してくれました。一人で見ているときには気付かないことばかりです。やはり専門家と一緒に見て回るのは勉強になりますし、新しい発見があるので非常に面白いです。詳しいことはまた次のブログに載せたいと思います。

矢ケ崎先生の説明を聞く

ここで一旦解散になりました。それぞれ適当に見学をし、昼食をとってから次の場所である西本願寺で再集合です。二時間近い自由時間となったので、金堂や講堂を見学した後、食堂や弘法市を見学してみました。

食堂に安置されている火事で被災した大きな四天王像は個人的にとても気に入っていますので、東寺に行くときは欠かさず見るようにしています。痛々しい姿ですが、何度見ても木材の力強さを感じさせてくれる像だからです。炭化してもなおその四天王の威圧感や力強さは十分に伝わってきます。

食堂と夏の空

真っ青な空

弘法市はお祭りの縁日のように、様々な出店が並んでいます。シーサーを売っている屋台やクロマーのようなものを扱っている屋台まであってびっくりです。もちろん、焼きそば、たこ焼き、かき氷などの定番屋台も複数ありました。京都らしい京都の漬け物やわらび餅なども多く売られていました。どうしようか迷ったのですが、結局何も買わずに西本願寺近くまで行くバスに乗ってしまいました。

弘法市




2015年6月10日水曜日

紫陽花はすごいけれど・・・ ~京都 三室戸寺~

岩船寺のあと、加茂駅からJRを乗り継いで宇治までやってきました。三室戸寺までは30分ほど歩くかタクシーかと考えていたのですが、6月はちょうど紫陽花の季節と言うことで、アジサイ号という臨時バスが出ているとのことで、思いがけず楽に安く行くことができました。

一万本の紫陽花が植えられているという三室戸寺です。思っていたほどの混雑ではありませんでしたが、やはり紫陽花目当ての観光客がたくさん来ていました。

まず門をくぐると右手に広々とした紫陽花園が眼下に広がっています。まだ満開ではないとのことでしたが、一面に広がる紫陽花は圧巻でした。それも上から眺められるということで、紫陽花で埋め尽くされている全景を見ることができるのです。ですが、そこは後で行くことにして、まずは本堂へ向かいます。
眼下に広がる紫陽花園

石段を登っていくと、目の前に大きな本堂が見えてきます。そして、本堂の前にはこれまた多くの蓮の鉢が置かれていて、7月の蓮の季節はまた見応えがあるのだろうと、容易に想像がつきます。
が、お寺としての魅力は残念ながら感じることができませんでした。御朱印も頂きましたが、なんとなく流れ作業のように見えてしまい今ひとつ。ご本尊も遠くにしか見ることができないので、仏像という意味でも今ひとつ。三重塔もありましたが、この時点で私の三室戸寺に対する評価が今ひとつとなってしまったため、三重塔も結局は今ひとつとなってしまいました。

三室戸寺の本堂

大きなお寺や観光客がたくさん訪れるお寺は、お寺そのものに相当の魅力がない限り、私の中の評価は今ひとつになってしまうのです。観光客がたくさん来るけれど評価も高いお寺は、法隆寺、薬師寺、唐招提寺、東大寺、東寺、辺りでしょうか。東大寺は本堂ではなく法華堂の評価が高いのですが。とにかく、三室戸寺は残念ながら、もう一度訪れたいというお寺にはなりませんでした。
ただ、紫陽花は本当に素晴らしかったです。様々な紫陽花が咲き乱れていて、とても見応えがあります。写真という意味では、紫陽花だけの写真になってしまうので、フィルムではまったく撮りませんでした。紫陽花だけであれば、わざわざ京都や奈良に来なくても見られるわけで、紫陽花だけの写真を撮っても個人的に面白みがないと考えているからです。何度かファインダーを覗いたのですが、ただの紫陽花の写真になるなぁ、とシャッターを切りませんでした。その分、じっくりと紫陽花は鑑賞しました。

色鮮やかな紫陽花

青、紫、ピンク、白と様々な色合いの紫陽花があり、手毬のような紫陽花もあれば額紫陽花もあります。花びらに特徴のあるものもありました。もともとは手毬のような紫陽花が好きだったのですが、最近は額紫陽花の良さもわかるようになってきました。それぞれがそれぞれの良さを持っていて、とても魅力的です。

そんな紫陽花を堪能して、今回の京都日帰りは終了です。来週あたりには鎌倉に行ってみようかな、と思っています。混んでいるでしょうけれど、近いですし何度も訪れている場所でもあるのですが、意外とお寺・仏像という視点で見ていなかったことに最近気付いたのです。紫陽花ももちろんですが、お寺としての訪問をしてこようと思っています。




2015年6月9日火曜日

紫陽花の季節 ~京都木津 岩船寺~

紫陽花の季節です。奈良に限定されている花ではありませんが、やはり奈良に行きたくなります。ちなみに今回訪れた岩船寺は京都府にありますが、大和路のお寺に分類されているので、あえて奈良のお寺というラベルをつけています。

旅に出るとき、割と綿密に計画を立てるのが好きで、ずいぶん前から何時に出発して何時の電車やバスに乗るかなど、細かく調べていきます。その時間も楽しいので、晴れたときのバージョン、雨のときのバージョンを作ったりもします。何度も計画しては変える作業を繰り返すのですが、それでも結局当日に全とっかえ、ということもよくあります。今回もそれに近い状況でした。
最初は気に入っている海住山寺、紫陽花寺と呼ばれる岩船寺、浄瑠璃寺にも寄って帰ってこよう。そう思っていました。ところが思ったよりも雨が止みそうになかったので、急遽変更して岩船寺と三室戸寺に行くことにしたのです。

ところがここで問題が発生。順調にいけば、ほとんど待ち時間なしで一時間に一本という岩船寺まで行けるコミュニティーバスに乗れるはずだったのに、京都から木津までのJRがまさかの遅延。6分ほどの遅延でしたが、ギリギリの乗り換え時間しかなかったので、6分とはいえとても痛いのです。木津での乗り換えはわざわざ待っていてくれて乗ることができたのに、コミュニティーバスは間に合いませんでした。

次のバスは1時間後です。さすがに日帰りの京都で1時間を潰す余裕はありません。少々痛い出費でしたがタクシーを利用することにしました。約1800円でした。

岩船寺には最初、参拝者は私以外誰もいませんでした。雨は弱まっていましたが、まだポツポツと降り続いています。しっとりとした静かな境内がすばらしく、しばしぼーっと佇んでいました。青々と生い茂る緑の奥に、朱色の三重塔が見えます。鬱蒼と茂る木々の間から覗く朱色はよく映えます。

雨にかすむ三重塔
まずは本堂へ。大きな阿弥陀如来と凛々しいお顔の四天王が出迎えてくれます。中に入るとすぐに住職の方が出てこられて説明をしてくれました。今回心に残ったのは蝋燭の話でした。お堂に蝋燭は欠かせないものだと。電気は人の外側を照らすが蝋燭は人の内面を照らす。蝋燭は自らを溶かしながら周りを照らし、仏教の教えをまさに示していると。だから、美術館や博物館であれば仕方ないけれど、お寺に蝋燭は欠かせないのだと。最近は蝋燭型の電気もあるがどうなのですか、と聞くと、守るためには仕方のないことかもしれないけれど、あまり良い気はしませんな、とのことでした。火災などの危険回避を考えれば蝋燭は確かに危ないかもしれないけれど、やはりお堂の中でゆらめく蝋燭の光はどこか侵しがたいものがあるのも事実でしょう。

お堂に座っていると、外からポツポツと雨の音が聞こえ、時折カエルの鳴き声も聞こえてきます。いい感じです。このまましばらく座っていたかったのですが、お話好きの住職の方のようで話が終わりそうになかったので、頃合いを見計らって本堂の後ろ側にまわってみました。ここには個人的に気に入っている、普賢菩薩騎象像があります。もともとは三重塔に安置されていたそうです。普賢菩薩も小ぶりながら素敵なのですが、それより何より象の表情が大好きです。にへら~と笑ったたれ眼の顔で、威厳もへったくれもありません。ただ、他のお寺で見る象の眼もほとんどがたれ眼なので、岩船寺が特別というわけではなさそうです。それでも、ここまで表情がはっきり残っているものは見たことがなく、見ているとついついこちらの顔もほころんでしまいます。この象に会うために岩船寺に来てもいいと思えるくらい気に入っています。

普賢菩薩騎象像(パンフレットより)

ミニチュアの十二神将もなかなかかわいらしいです。頭が大きく三頭身か四頭身くらいの小さな像で、ずんぐりむっくりです。つい触ってみたくなってしまうのですが、もちろんそれはご法度です。センサーも取り付けられているようですが、そうでなくてもお寺の大事な宝物ですから、気安く触ろうとしてはダメですね。

紫陽花はまだ少し早かったようです。色づいているものもありますが、濃い色になるのはもう少し先のようです。それでも最近の雨のおかげか、瑞々しくとても柔らかな表情を見せてくれます。小さな丸い紫陽花を優しくポンポンと手の上で弾ませてみました。柔らかくてしっとりと雨に濡れていて、何とも言えないかわいらしさです。ずっと手の上でポンポンさせていたい感じだったのですが、ふと見上げた先に見えた紫陽花にギョッとしました。黒いゲジゲジの毛虫がくっついていたのです。自然豊かな場所にいるのですからそれなりに虫がいるのは大丈夫とはいえ、毛虫は無理です。落ちてこないで、と心の中で叫びながら、そっとその場を離れました。

紫陽花と本堂

紫陽花ですが、色が濃くなった紫陽花も好きですが、色が変わり始める頃の柔らかな紫陽花の方が好きかもしれません。そしてやはり紫陽花には雨が似合います。5月は暑い日が続き、雨もほとんど降らなかったため、地元の道端で見かける紫陽花はずいぶん元気がありませんでした。しょんぼりと首を垂れてしまっていたり、少ししおれかけているような状態になっていたりしていたのです。ですから、数日前から雨が降るようになり、やった!と思っていたわけです。普段は、大きなカメラを抱えていることもあり、雨はあまり降って欲しくないと思いがちなのですが、紫陽花のときは違います。雨でOKなのです。OKどころかウェルカムです。さすがに土砂降りはきついですが、それでも雨は大歓迎です。最近は何枚も撮るわけではないので、無理をせず鑑賞することも大事にするようにしています。そんなこともあり、雨は降り続いていましたが、思いっきり紫陽花を満喫することができました。
淡い青

三重塔の近くにも行ってきました。平成15年に修復されたばかりなので、新しい感じの三重塔ですが、先ほども書いたように濃い緑の中では朱色がとてもよく映えます。岩船寺は紫陽花寺と呼ばれてはいますが、四季折々の花が咲くようです。また楓などの木も多くあるようですし、紅葉の時期もきれいなのかもしれません。紅葉に埋もれる三重塔も見てみたいですが、紅葉の時期は行きたいところがありすぎて大変です。

三重塔と紫陽花

コミュニティーバスの時間が近づいてきたので、岩船寺を後にすることにしました。この頃には数組の参拝者たちが訪れていましたが、それでもとても静かです。不便だからこその静けさなのかもしれません。個人的にはとても良いことだと思っています。

このあと三室戸寺へ行ったのですが、まったく異なる雰囲気のお寺でした。






2015年5月3日日曜日

京都は苦手かな ~大徳寺と国立博物館~

大徳寺近くにある割と気に入っているレストランでお昼を食べました。サラダと小さなおかずが四種類、そして雑穀米とスープというランチセットで、行く度におかずが変わります。野菜もたくさんとれるので、個人的に気に入っています。カードが使えないのがちょっと残念ですが。

大徳寺は結局、特別公開中の黄梅院しか行きませんでした。大徳寺にあるすべての塔頭を回ると、それだけで3000円以上かかってしまうのです。もうすでに何度か訪れていますし、さすがに旅の後半でこの値段はきつかったので、特別公開中の中でも石庭がなかなか落ち着いて風情のある黄梅院へ行ってみました。

庭にも石庭にも大きな岩が置いてあるのですが、庭の方の大きな岩は不動明王を表していて、その両側にある小ぶりの岩は不動明王の脇侍である 矜羯羅童子と制多迦童子を表しているのだとか。また、石庭の二つの岩は聖至観音ともう一人の観音様(名前を忘れてしまいました)を表しているのだとか。

唯一撮影可能な黄梅院の小さな庭
入口近くの庭のみ撮影可
龍安寺を始め、大徳寺や妙心寺などの塔頭は庫裡があり方丈があり石庭があります。そして方丈の中央の部屋には必ずと言って良いほど上人の坐像があります。詳しいことは全くわかっていませんが、奈良のお寺は基本的に仏像がご本尊であり仏像が主流のように感じるのですが、京都に来るとそれが変わっているように感じます。仏像ももちろんあるのですが、それよりも庭や上人が前面に出てきているように感じるのです。どこかより精神性を重んじているような感じと言ったら良いのでしょうか。岩を仏像と同じように見る、というのもまた奈良ではあまりない光景のように思うのですが、どうなのでしょうか。

時間を持て余して国立博物館に行ってきました。年間パスポートを持っているので、特別展に行かなければ入場料はかかりません。名品ギャラリーと呼ばれている常設展では少ないながらも仏像たちを拝観する事ができます。先日訪れた京都と奈良の県境近くにある寿福寺の明王の像があったのには驚きましたし、嬉しかったですね。

それでも時間が余りすぎ、結局新幹線の時間を二時間も早めて帰路についてしまいました。
これで私のゴールデンウィークも終わりです。充実したゴールデンウィークでした。奈良、最高です。滋賀も良いです。京都・・・、ごめんなさい。

次回はいつでしょうか。今から楽しみです。